出版社内容情報
ほぼ全てのセリフが詩であり、韻律を持った言葉として書かれた歌劇の魅力を最大限に引き出した、声に出して読む『ファウスト』!
マルチヴァース(多層宇宙)の世界観が舞台上に展開される稀有な演劇作品の最新訳。
『ファウスト』は、ほぼ全てのセリフが詩であって、韻律を持った言葉として書かれているのである。……とりわけ第二部は、古代ギリシャ悲劇の形式に則って作られている部分が多い。……特に第三幕のヘレナ劇はかなり忠実な古代ギリシャ悲劇形式になっている。すなわち、今日のオペラやミュージカルに継承されている古代ギリシャ悲劇の形式を『ファウスト』もまた持っていた。決まった音楽や譜面こそないが、歌舞音曲や群像によって初めて意味が明らかになる場面などが多々ある。本翻訳では、そのあたりもできるだけはっきりと意識して訳し分けたつもりだ。心の中で「上演」しながら、楽しく読み進めていただけるなら訳者の幸いである。――本書「訳者解説」より
内容説明
ほぼ全てのセリフが詩であり、韻律を持った言葉として書かれた歌劇の魅力を最大限に引き出した、声に出して読む『ファウスト』!マルチヴァース“多層宇宙”の世界観が舞台上に展開される稀有な演劇作品の最新訳。
目次
第1部(悲劇 第一部)
第2部(第一幕;第二幕;第三幕;第四幕;第五幕)
著者等紹介
ゲーテ,ヨハン・ヴォルフガング・フォン[ゲーテ,ヨハンヴォルフガングフォン] [Goethe,Johann Wolfgang von]
1749~1832、ドイツの詩人、小説家、劇作家。文芸・美術評論の他、色彩論、形態学、鉱物学などの自然研究もなし、ワイマール公国の行政にも携わった
粂川麻里生[クメカワマリオ]
1962年栃木県生まれ。慶應義塾大学文学部大学院文学研究科(独文学専攻)後期博士課程退学。専門は、近現代ドイツ文学・思想、文化史、スポーツ史。『ワールドボクシング』記者、上智大学専任講師を経て、慶應義塾大学文学部教授。同大学アート・センター副所長、同大学言語文化研究所前所長、ゲーテ自然科学の集い代表、公益財団法人ドイツ語学文学振興会理事長、『三田文學』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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岡本正行
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