ユドルフォ城の怪奇〈上〉

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ユドルフォ城の怪奇〈上〉

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  • サイズ 46判/ページ数 552p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861828584
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

愛する両親を喪い、悲しみに暮れる乙女エミリーは、
叔母の夫である尊大な男モントーニの手に落ちて、
イタリア山中の不気味な古城に幽閉されてしまう――

刊行から二二七年を経て、今なお世界中で読み継がれるゴシック小説の源流。
イギリス文学史上に不朽の名作として屹立する異形の超大作、待望の本邦初訳!


「あれだ」何時間ぶりかで口を開いたモントーニが言った。「あれがユドルフォ城だ」
 エミリーはモントーニが領有するとされている城を見つめ、暗い畏怖の念をおぼえた。というのも、今は夕陽に照らし出されてはいるが、その雄麗なゴシック様式や崩れかけた鈍色の石の城壁は何とも陰鬱で荘厳な雰囲気を醸し出していたからだ。彼女が見つめていると、城壁に当たっていた陽が薄れてゆき、暗い紫の色合いが残されることになった。山肌に薄靄が立ち昇ってゆくと、その色合いはさらに濃さを増して広がっていったが、一方、上部の銃眼胸壁は依然として夕陽に輝いていた。やがてその銃眼からも光は薄れてゆき、城全体が夕暮れ時の厳かな薄闇に包まれていった。人気もなく、ひっそりと壮麗に佇む城はこの場一帯の君主の如き様相を漂わせ、その孤独な支配に闖入せんとする者を威嚇しているかのごとき趣であった。夕闇が深まってゆくにつれその姿形も朧になり、不気味さを増していった。(本書より)

内容説明

愛する両親を喪い、悲しみに暮れる乙女エミリーは、叔母の夫である尊大な男モントーニの手に落ちて、イタリア山中の不気味な古城に幽閉されてしまう―。刊行から227年を経て、今なお世界中で読み継がれるゴシック小説の源流。イギリス文学史に不朽の名作として屹立する異形の超大作、待望の本邦初訳!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

67
ゴシックホラーの名作として有名だが、なんと初めての邦訳。当時の海外旅行などほとんどできなかった読者のために、上巻の²/₃ほどが風光明媚なピレネー山脈から南仏への旅やヴェニスの描写は旅行記のよう。南仏の奇妙な城と修道院が現れるころから不気味さが増していく。原文を既読なので、さくさく読んで下巻へ。2022/01/03

星落秋風五丈原

34
【ガーディアン必読1000冊】 いや、これホラーになるんだよね?両親の死、破産、イジワルな伯母の登場と、韓国ドラマばりのヒロインを襲う不幸のつるべ打ちストーリー。良い要素といえば、父との旅の途中で出会った性格も家柄も良い若者ヴァランクールと互いに好意を抱く中になったことだが、当時はいきなり結婚などという運びにはならないので、好意を伝え合う過程すらもどかしい。2021/10/04

ROOM 237

15
このドラマティックな大傑作ゴシックストーリーを読むことができてしみじみと嬉しさが込み上げます。16世紀フランスの雄大な自然とお城、そこで暮らす奥ゆかしいご令嬢の前途多難な行く末を見守るわけですが…若きロマンスに立ちはだかる支配欲はまさに薄幸が業突く張りに鞭を打たれんばかり。感受性豊かな彼女が幽閉されながらも強く生きねばと奮闘する姿、ブルジョワ版ジェーンエアかも。とにかく緻密な言外の力の描写が素晴らしく、度々起こる謎の現象の真相はまだまだお預けだし、お喋りな侍女のカリギュラ効果もページを捲る手が止まらない。2022/12/26

スターライト

9
病によって両親を次々と亡くし、父の妹である叔母マダム・クネルに引き取られることになったエミリーは、強欲な彼女によって好意を抱いた青年ヴァランクールとの交際を禁じられてしまう。さらにクネルの結婚相手モントーニはクネルに輪をかけて残忍で、かけ事によって破産したことを隠していたがそれが露見。アペニン山地にあるモントーニの所有するユドルフォ城でひどい目に遭うのだった。だがその城には前城主に関わる怪しいうわさがあり、亡霊も出るといういわくつきの城だった。怪奇パートになってがぜん面白くなってきた。2021/12/28

rinakko

7
訳者解題にもあるけれど、マダム・シェロンの造形が忘れがたい。そして、「崇高と恐怖」というテーマ。“しかし、このような心を期待で高揚させる「恐れ」とは純粋に崇高なものなのであり、一種の魅了作用によって、思わず縮みあがってしまうような事物にさえ、我々を引きつけてしまうものなのだ。”2024/03/07

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