内容説明
贋物・模造品の氾濫、タナ牡丹話、藁しべ長者?…。美に憑かれた人々の喜怒哀楽を画商歴30年の著者が現場の体験を通して描き切る。銀座「おいだ美術」女性社長の初エッセイ集!
目次
はじめに―アートの森の蝉しぐれ
ヤフーは何を集めたか
パフォーマンスかいたずらか
何のために絵を買うのか
忠臣蔵の悲劇はどうして起こったのか
祇園精舎の鐘の声
絵には額縁
こだわり
樹を見て森を見ずになっていませんか
美術品と贋物
馬子にも衣装
助平根性と生兵法は大怪我の元
棚から牡丹餅
縁なき衆生は度し難し
虎穴に入って得たものは?
亀は鳴くのか、泣くのか
藁しべ長者とまではいかずとも
ヤドカリも大変
山下清贋作事件
著者等紹介
種田ひろみ[オイダヒロミ]
共立女子大学卒業後、銀座の画廊に勤め画商としての経験を積み、1993年に銀座に画廊「おいだ美術」を開設。画商歴は30年以上になる。「歴史の評価に耐えうる作品」、「小さくともきらりと光る作品」、「心に残るような作品」の提供をモットーに、洋画、日本画、版画などの絵画から、現代アート、彫刻、陶芸作品にいたるまで幅広い作品を取り扱っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふじこ
3
筆者はこの人の言うことなら大丈夫と信じ切っている目利きがいるようです。しかし、なぜその人なら信じられると言い切れるのでしょうか。フェルメールの権威がメーヘレンの描いた贋作を見破れなかったということもあるくらいですから、自分の目ではなく誰かの目を無条件に信じてしまうというのは画商の姿勢としてどうなのかなと思います。2019/10/15
だひ
0
3.5 画廊経営者の小噺蘊蓄 読みやすいけど専門性も含めて薄っぺらい2023/10/31
ことよん
0
筆者の画廊、行ってみたくなりました!2021/02/14
あきひこ
0
アートビジネスの世界の内側、画商としての奥深い経験からくる相手との駆け引き・人間模様など、一般人には知りえないことが短編コラムのようにオムニバス的スタイルで綴られている。内容も豊富だし難しい用語もあまりなく美術に詳しくなくても読みやすい文体なので楽しめた。2019/10/01