出版社内容情報
屈辱と陶酔の少年時代、自己解体の青年時代、内部の地獄をさ迷う後悔と恍惚の壮年時代。《人生の乞食》から《わが煉獄》の現在へと辿る人生を共にした詩と詩人たちの真実。
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
著・文・その他
内容説明
屈辱と陶酔の少年時代、自己解体の青年時代、内部の地獄をさ迷う後悔と恍惚の壮年時代。“人生の乞食”から“わが煉獄”の現在へと辿る人生を共にした詩と詩人たちの真実。
目次
朗誦する
記憶する
呪う
外国語で書く
剽窃する
稚くして書く
訣別する
絶対に読めないもの
註釈する
発語する
翻訳する(一)
翻訳する(二)
書き直す
引用する
韻を踏む
呼びかける
断片にする
詩の大きな時間
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
批評家。エッセイスト。詩人。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。サントリー学芸賞、伊藤整文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
35
なんとなく読み進めていたら、この本が去年出ていたことに気づき驚かされた。もっと古い本かと思っていた。良く言えばそれだけ本書で扱われている素材/テーマが普遍的であるということだろう。悪く言えばそれだけ題材の鮮度が落ちているということになるが、四方田自身この本をジャーナリスティックに書きたくない旨を記しているのでこの批判は的外れというもの。著者の勉強家ぶりに唸らされ、読みたい詩人が増えた。詩世界に触れる好個の切っ掛けを与えてくれる本として、もっと多くの人に読まれることを祈りたい。なかなか良い仕事だと思わされる2019/01/31
34
8
とてもよい本。2019/03/21
my
1
勧められてゆっくり丁寧に読み、たくさん付箋を貼って学び取った こんなにおもしろいものが書けるのが羨ましかった2019/04/07
かるた
0
作者がこれまでに読んだ詩をどう受け止めてきたか、その軌跡を見ることができ、自分の詩の受け止め方がより立体的になった気がする。2020/12/18
まどの一哉
0
朗唱・翻訳・注釈・発語・引用・押韻などなど、著者自身の体験を踏まえてさまざまな切り口で古今東西の詩に迫るおもしろさ。もとより詩は朗唱するものであることの再確認から始まり、寺山修司に代表される剽窃(本歌取り)の自由さ、西脇順三郎の変革、絶対読めないものを含むエズラ・パウンドのスケール、入沢康夫に影響を受けたといいながらまるで違う中上健次、晩年まで改稿を続けて忘れられた悲しい蒲原有明。(象徴詩といえば自分は蒲原有明や日夏耿之介は苦手だが大手拓次は好きだ。この分類あってるのかな?)などなど…。2019/01/09