出版社内容情報
田村尚也[タムラナオヤ]
内容説明
用兵を知らなければ、真の戦略・作戦・戦術を語れない、なにより、戦争を語れない。古代メソポタミアから現代アメリカの「エアランド・バトル」まで、人類の歴史上、連綿と紡がれてきた過去の用兵思想を紹介し、その基礎をおさえる。また、近年、アメリカや西欧で注目されている用兵思想を、我が国で初めて本格的に紹介する入門書。図版多数。
目次
第1章 用兵思想の夜明け
第2章 ローマの遺産
第3章 封建制と絶対王政が生み出したもの
第4章 ナポレオンと国民軍の衝撃
第5章 産業革命とドイツ参謀本部
第6章 海洋用兵思想の発展
第7章 国家総力戦の現出
第8章 諸兵科協同戦術の発展
第9章 航空用兵思想の発展
第10章 機甲用兵思想の発展
第11章 ロシア・赤軍の用兵思想の発展
第12章 アメリカ軍の現代用兵思想の発展
著者等紹介
田村尚也[タムラナオヤ]
法政大学経営学部出身。マツダ株式会社、日産コンピュータテクノロジー株式会社(現・日本アイ・ビー・エム・サービス株式会社)を経てライターとして独立。2016年春、陸上自衛隊幹部学校講師(技術高級課程)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
17
20ギリシャのファランクスから戦車や飛行機の登場まで武器や戦術の変化をわかりやすく説明されていて楽しく読めました。新しい兵器や移動手段をどうやって軍事に活かすか?どう効率よく運用するのか?人間が知力を尽くし進化発展させていったのかが順序立てわかりやすかったです。戦車の運用でもドイツ・ソ連・フランスでそれぞれ違いがありそれに合わせて戦車の能力に違いが出てるのも面白い。これからの変化はどうなるのか?地上最強と言われていたエイブラムスが多数損傷しているというニュースもあるこの先重戦車の存在はかつての弩級戦艦の2024/06/25
スプリント
11
概要レベルかと思いきや、各章、要点を絞って掘り下げてありました。読みやすいので理解がはかどりました。 近い将来は物理的な戦争からサイバー空間での戦争、情報戦(暴露による社会的抹殺)が主になりそうですね。2018/05/05
kenitirokikuti
9
図書館にて。湾岸戦争を理解するために必要となる諸概念を、過去に遡って説明している。20世紀前半の2つの世界大戦にて、ドイツが落ちてソ連が次の主役となる。米軍はアジア・太平洋方面で日本・朝鮮・ベトナムと戦う(戦果を殺傷数で測ったりしたが、大局的には不適当だった)。第四次中東戦争〜湾岸戦争は、ベトナムのゲリラ戦から離れて、NATO対ワルシャワ条約機構という枠組みでの戦い。なるほど、そのせいでベトナム戦争あたりでの戦争イメージと、冷戦末期のやや終末論っぽい戦争イメージとに差があるわけだな。2019/02/06
光心
9
用兵思想の流れを紀元前から19世紀末までざっくりと理解できた。その時代ごとにどのような思想があり、それらがリバイバルされたり、捨て置かれてしまう流れとかがなかなか面白かった。特に、「摩擦」の考え方、「重点」や「艦隊決戦主義」なんかも知れて良かった。詳細は個別に歴史を追いかけるといいのだろうが、これで用兵思想の流れがわかるのでこれだけでもなかなか有用ではないかと思う。2018/05/21
くろまによん
6
用兵思想の変遷についての本。古代から第二次世界大戦前後までを俯瞰的に広く浅く。世界史好きなら読んでみるといいかも。隊形はどうすべきなのか。兵種とその運用方法は。新兵器の登場にどのように対応してきたのか。内線作戦と外線作戦はある時点においてどちらが有利だと考えられていたのか。みたいな。例えば一口に「戦車」と言ってもイギリスの戦車もドイツの戦車もフランスの戦車も違う。発展の方向も違えば運用思想も違う。そういうのを楽しむための本。マニア向けだな。2022/10/06
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