内容説明
全米図書賞受賞作!小麦の刈り入れに雇われた祖父母とともに広大な麦畑で働く思春期の日系少女。その揺れ動く心の内をニューベリー賞作家が鮮やかに描ききる。
著者等紹介
カドハタ,シンシア[カドハタ,シンシア] [Kadohata,Cynthia]
1956年シカゴ生まれの日系三世。『七つの月』(荒このみ訳、講談社)で注目を浴びる。『きらきら』(代田亜香子訳、白水社)でニューベリー賞を受賞
代田亜香子[ダイタアカコ]
神奈川県生まれ。立教大学英米文学科卒業後、会社員を経て翻訳家に
金原瑞人[カネハラミズヒト]
岡山市生まれ。法政大学教授。翻訳家。ヤングアダルト小説をはじめ、海外文学作品の紹介者として不動の人気を誇る。著書・訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すみの
21
小麦収穫のコンバイン運転手の祖父について祖母、弟、飼い犬とともに収穫農家をまわるサマー達日系人家族。12歳のサマーが小麦収穫を通して経験したことは、良い事もそうでない事も彼女を大人に近づける一歩だった。大人になること・・・生きていくことは厳しいし、難しいけれどbad luckをgood luckに変えられる、そう思える日が来ると、祖父母の言葉や存在からサマーはきっと感じたにちがいない。2014/11/12
頼ちゃん
2
サマー、がんばったね。これからきっといいことがあるよといいたい。小麦の収穫の大変さ、日本とのちがいなどよくわかったが、これが今のアメリカで普通のことなのかがわからない。両親が日本に行かなかったら、どんな生活だったのでしょうか。2015/01/03
ムーミンママ
2
主人公サマーが、祖父母と弟と一緒に小麦畑で収穫するひと夏の話。祖父母の時代からアメリカに暮らす日本人家族。両親は、親戚の世話でその夏を日本で過ごすことになり、残った家族は、収穫業者に雇われて小麦畑の収穫にあたる。祖母の口の悪さや、友達を作れない弟、好きな人の出現、雇い主との関係、祖父の病気など思春期の女の子がいろんなことに気付き、考え、悩み、自分の中で解決しようともがく様子がていねいに書いてあると思う。しかし、表紙の絵が古臭いのが残念。対象とするY.Aの子たちが手に取る工夫があってもいいのではないかと思っ2014/10/13
ポチ
0
あまりに過酷な籠城環境に、1970年代かと思ったら現代の物語だった。シンシア・カドハタは、説明しすぎないで読者に委ねるところがすばらしいなと思いました。2021/02/16
道錬
0
この時代、この環境の子供の姿を表している作品は少なく、なるほどと感心させられる。2018/09/10