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内容説明
元祖“安楽椅子探偵”にして、もっとも著名な“シャーロック・ホームズのライバル”。世界ミステリ小説史上に燦然と輝く傑作「隅の老人」シリーズ。原書単行本全3巻に未収録の幻の作品を新発見!本邦初訳4篇、戦後初改訳7篇!第1、第2短篇集収録作は初出誌から翻訳!初出誌の挿絵90点収録!シリーズ全38篇を網羅した、世界初の完全版1巻本全集!
著者等紹介
バロネス・オルツィ[バロネスオルツィ] [Baroness Orczy]
本名:エマ・マグダレーナ・ロザリア・マリア・ジョセファ・バーバラ・オルツィ女男爵。1865‐1947。ハンガリー低地地方のターナ=オルスに、フェリックス・オルツィ男爵の娘として生まれる。家族とともにブダペスト、ブリュッセル、パリを経て、14歳でロンドンに移住。ハザレー美術学校で絵画を学び、同級生のモンタギュー・バーストウと、1894年に結婚。1901年から『ロイヤル・マガジン』誌で「隅の老人」シリーズの連載を開始
平山雄一[ヒラヤマユウイチ]
1963年東京都生まれ。東京医科歯科大学大学院歯学研究科卒業、歯学博士。日本推理作家協会、『新青年』研究会、日本シャーロック・ホームズ・クラブ、ベイカー・ストリート・イレギュラーズ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
49
「隅の老人」シリーズ全作を収録。創元推理文庫から刊行されているのは読んだのであるが、実際はこれほどの作品があったのであるな。こうして全作品を通読すると、あの謎めいたラストに続きがあったり余韻漂う本当のラストがあったりと、意外な発見が多数あって面白かった。ただ似たようなシチュエーションが多かったり、トリックの流用があったりするのはいただけなかったが。あとこのシリーズは物的証拠はあまりなく、状況証拠と動機に重きを置いているんだなと気づかされた。挿絵が全て収録されている事と、解説の充実ぶりは実に良い感じ。2014/03/19
背古巣
25
んーー!お腹いっぱいです。38編の短編ですので流石に時間がかかりました。それに分厚いので重い!推理小説を書くときの約束というのを何かで読んだ記憶があります。100年以上前のオルツイ女史の時代にそのような約束があったかどうかわかりませんが、しっかりと守った内容でした。よく考えるとある程度のところまでは推理できるものもありました。安楽椅子探偵の象徴的な作品ですが、読んでみるとこの"隅の老人"ほとんどの審判の法廷に出かけて行っています。すごく行動的です。読んでいて一番驚いたのは「パーシー街の怪死」でした。2017/02/03
紅はこべ
20
シリーズ全編を雑誌初出の形で完全網羅。シャーロック・ホームズのライヴァルの一人とされる隅の老人だが、彼の話の聞き手の婦人記者は本当に単なる聞き手にすぎず、ワトソン役とは呼べない。トリックは同工異曲が多い。変装、一人二役が得意技。ホームズやルパンも変装を常套手段としていたから、この時代ではごく普通に受け入れられるトリックだったのかな。2014/04/29
飛鳥栄司@がんサバイバー
7
まさか、「隅の老人」を全編読めるとは思っても見なかった。これはミステリ読みには歴史的快挙と言って過言ではない。『隅の老人』と『ミスエリオット事件』は日本独自に編集されており代表作を読む機会もあったが、第3の短篇集の『解かれた結び目』は、いくつかの短編が翻訳され雑誌に掲載されただけで、なかなか読む機会に恵まれず、幻の短篇集でもあった。さらには3つの短篇集にも収録されなかった「グラスゴーの謎」も訳されており、真の完全版である。本書は全編解説も読み逃せない内容となっており、文句のつけようのない必読の1冊である。2014/04/15
いちはじめ
7
これはお買い得。単価が高いといっても、クラシカルな翻訳ミステリのハードカバーなら、薄くても2000円以上するのが普通だから、短編集3冊分に単行本未収録1篇発掘してある時点で、すでに元は取れているも同然。しかも、第一、第二短編集は初出誌を底本とし、挿絵まで収録、訳者による解説も充実している。おかげで、いろいろ新しい発見があった。2014/02/23
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