内容説明
かつて昭和の時代まで、日本人は、父母たちから学んだ「ことばの形見」を“人生の哲学”として生き、日本の秩序と発展を支えてきました。本書は、長崎県・五島列島で生れ育った作家・今井美沙子が、幼きころに教わった50の言葉を選び、思い出やエピソードをつづったものです。今の日本から失われつつある智恵と道理が、しみじみと書き込まれている、心が洗われる一冊です。
目次
人として、やるべきこと(にこにこするとが子どんが仕事;風呂にはそっと、そっとぞ ほか)
人として、やってはいけないこと(親と子はさ、いつか別れにゃならんとよ;正義の戦争っちなかとよ ほか)
生活の智恵(今日のことは今日のうちに;一個の握り飯で三十回は握らんばいけん ほか)
人生の道理(人の世話ばするとにちまちま計算したらいなかとよ;約束は守らんばよ ほか)
著者等紹介
今井美沙子[イマイミサコ]
1946年、長崎県五島列島生まれ。ノンフィクション作家。1977年『めだかの列島』(筑摩書房。2002年、清流出版より再刊)で執筆活動に入る。『わたしの仕事』(全10巻、理論社)で産経児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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TERu☆
5
著者は、母親の影響を特に色濃く受けていると感じた。やはり母親の力は大きい。2015/06/18
明鈴
4
今井美沙子さんの別の著書が読みたくて県立図書館に行ったら、お目当てのはなくて この著書があった。何も借りずに出て、そのまま市立図書館に行きフラフラ歩き回ってふと立ち止まったら目の前に またこの著書があった。これは、この著書を読みなさいということなのだなと思い借りてきた。非常に良書だと思う。長崎五島の言葉で記された様々な一言がジーンと心にしみこむ。あとがきに「神父さまがさ、学問のなか人間にでもわかるごと、かみくだいてやさしかことばにして教えてくれたけんね」とあるが、聖書を読んだことのない人でも分かりやすく→2014/10/08
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- 和書
- 西順蔵著作集 〈第1巻〉