内容説明
「サンデル」ごっこの大流行、安易な「決断主義」の横行、AKB48ブームと単純な「民主主義の限界」論、橋下徹と小沢一郎という「キャラ立ち」、終わりなき「立ち位置」戦争、ツイッター、ブログ、「ネ申」信仰…、3・11以降の“決められない”、“機能不全”、“思考停止”状態のなかで、私たちの日常に潜む“思想”の通奏低音を解剖し、じっくりと落ち着いて、そのダメさを析出し、そして“思想する”こととは何か?を、いま真剣に考えてみる。
目次
前書き 丸山の“お説教”をもう一度聞く―「3・11」後、民主主義ははたして“限界”なのだろうか?と思う人々へ
講義第1回 「新しい」思想という病―「なんでも2・0」、「キャラ・立ち位置」、「人脈関係」という幻想
講義第2回 「國體」という呪縛―無構造性、あるいは無限責任
講義第3回 フィクションとしての制度―「法」や「社会契約」をベタに受けとらない
講義第4回 物神化、そしてナマな現実を抽象化するということ
講義第5回 無構造性、タコツボ、イメージ支配―ネット社会で「日本の思想」という“病”を考える
講義第6回 “『である』ことと『する』ということ”を深読みしてみる
後書き “即効性”の思想など、ない
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。「ポストモダン」が流行の八〇年代に学生時代をすごす。政治思想、現代ドイツ思想、社会哲学、基礎法学などの“マトモ”な学問から、テレビ、映画、アニメ、はたまた松本清張などの“俗っポイもの”まで幅広くかつ真剣に議論を展開し、また医療問題にも取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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エスニック料理好き
shouyi.