悪い娘の悪戯

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  • サイズ B6判/ページ数 426p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861823619
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

50年代ペルー、60年代パリ、70年代ロンドン、80年代マドリッド、そして東京…。世界各地の大都市を舞台に、ひとりの男がひとりの女に捧げた、40年に及ぶ濃密かつ凄絶な愛の軌跡。ノーベル文学賞受賞作家が描き出す、あまりにも壮大な恋愛小説。

著者等紹介

バルガス=リョサ,マリオ[バルガスリョサ,マリオ][Vargas Llosa,Mario]
1936年ペルー生まれ。ラテンアメリカ文学を代表する小説家。2010年ノーベル文学賞受賞

八重樫克彦[ヤエガシカツヒコ]
1968年岩手県生まれ。ラテン音楽との出会いをきっかけに、長年、中南米やスペインで暮らし、語学・音楽・文学などを学ぶ。現在は翻訳業に従事

八重樫由貴子[ヤエガシユキコ]
1967年奈良県生まれ。横浜国立大学教育学部卒。12年間の教員生活を経て、夫・克彦とともに翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

202
訳者が解説で「人間性の神髄へと達する重厚な小説」と述べている。確かに400ページを超える大作だが、内容的にはけっして重くはない。むしろテンポよく語られる軽快な小説であるところにこそ新しさを求めるべきだ。テーマは、本書の語り手リカルドにとっての"femme fatale"の物語。したがって、きわめて分かりやすい。ただ、この小説で、リョサの新しい試みとして注目すべきなのはその「語り」である。「小説1冊分のテーマ」を提供したニーニャ・マラの造型とともに。エンディングはなんともせつなく、そしてパリ風に小粋だ。2014/08/07

やいっち

83
最初にひと言。僭越ながら、(翻訳の)題名が気に食わない。バルガス=リョサは、ファンというわけでもないのだが、『密林の語り部』、『チボの狂宴』、『緑の家』など、何冊も読んできた。が、本書はノーマーク。古書店で偶然遭遇。ノーベル文学賞作家という大御所の作品で、敢えてゆっくりじっくり読んできた。 でも、段々、読む手が止まらなくなる。昨日そして今日で残りの150頁ほどを一気に読んでしまった。2021/03/30

コットン

68
幼少期から僕の人生を狂い続けさせた世界を飛び回る魅力的過ぎる最悪の悪女と僕の物語。250ページ目あたりから、これまでとは違う展開が…。2019/07/14

Vakira

48
リョサ70歳’06年の作品。大分作風を変え、発表当時はリョサ初の官能小説と呼ばれたらしい。「継母礼賛」とかあるのに何で「初」と呼ばれたか疑問だ。官能小説というより、一方的に一人の女性を愛し続け、世界をめぐる壮大な愛の物語。そして破滅すると理解しつつ愛してしまう「僕」の性(サガ)。その愛は「僕」が10代のペルーの地元からパリ、ロンドン、東京、スペインと50代後半までの40数年間。場所と時間と立場を変えて何故かファム・ファタール的に出会う。愛しの悪戯娘は自分の都合の良い時だけ「僕」の処へ来る。2015/02/01

たーぼー

47
ペルー社会に蔓延してきた暴力、腐敗そして政府への批判等も込められているが基本『愛、愛、愛』の物語。故郷を遠く離れ次々と見えてくる愛と老いと現実にハッとさせられる。男がどんなに愛を語ろうともそれはぎこちなく女はファムファタールよろしく男を甚振り自分の世界を思い描き、時にすれ違い、時に肉体が絡み合い、そしてまたバイバイ。なんだコリャ(笑)。でも男がそんな女の悪フザケに喜びを見出しているのならばそれで良いではないか。太ったゲリラのパウル、無口で不気味なヤクザのフクダ。愛すべき男達に共感と憐れみを向けて読みました2015/11/05

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