内容説明
摂食障害の治療をめぐる、医師と若い女性患者たちの心理を、古代ギリシアの対話篇をほうふつとさせるダイアローグとともに描き出す、現役の心療内科医による衝撃の長篇小説。
著者等紹介
大谷純[オオタニジュン]
1954年鳥取県生まれ。岡山大学医学部卒業。医学博士。内科医として勤務後、東邦大学大森病院心療内科で心身医学を学ぶ。横浜相原病院心療内科部長、JICA本部メンタル分野顧問医、人間総合科学大学大学院教授などを経て現在社団大谷医院理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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choco
43
読みたかったような内容とはちょっと異なったけど、摂食障害など精神疾患を抱える人達の辛さは見ていられないものがある。しかし、個人のツールを辿る話には、ちょっと難しく内容があまり入って来なかった。仕事関係で学んだフロイトが様々な環境下に置かれ導き出した精神学であったことは新しい発見だった。心身医療、まだまだ奥が深い。2016/01/21
りえ
15
著者は医学博士で実際の病院での経験をもとにした小説。医者での視点で描かれていて専門的なことも多く、難しい内容だった。摂食障害から、多重人格、リストカット、窃盗など取り扱うテーマは幅広い。過食症・拒食症はダイエットの反動ばかりでなく、家庭環境、特に母親との関係が影響しているらしい。なんとなく分かる気がした。2015/07/05
REI
9
大学で少し学んでいた摂食障害とその治療のこと。それから少しブランクがあったのだけれど、なんとなく惹きつけられるように手に取った本。内容はなんというか予想外の展開すぎたのだけれど、とても興味深いものだった。摂食障害はさておき、宗教や哲学に関する知識不足をなんとかしたいな、と思う。2016/01/02
きみどり
3
期待した内容とは違った。シャーマンとか、古代イスラムの夢の話とか、読んでも頭に入っていかなくて飛ばし読みした。摂食障害の背景にある母子関係や、そこからどうやって立ち直っていくのか知りたかった。2015/04/22
Yoko Oishi
2
お医者さんが書かれたということで、診療のやりとりとか興味深い。宗教問題とか色々絡んできて、若干理屈っぽいけど、哲学的というかなんというか、不思議な本だった。過食症、拒食症の考察もまた面白かったなぁ。過食貧乏という発想はなかったけど、激しく納得!食べたつもり貯金したらかなりたまるかも。2020/02/29
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- 和書
- おりがみできたよ!