内容説明
時代と切り結ぶラディカルな書物や映画を手掛かりに「文化批判」を実践する時評を超えた思考の冒険。幅広く奥深い四方田ワールド近年の集成。
目次
連合赤軍の映像―若松孝二『実録連合赤軍』
翻訳の政治学に向けて―金時鐘『朝鮮詩集』再訳
アチェの浜辺に立つまで
ヤクザ、日本人の内臓
ゲニウス・ロキの生成と消去―李纓『靖国』と川俣正
溝口健二、イタリアの巨匠
森からの帰還―タイ活動家との対語
イスラエル建国と民族浄化
スカラベのごとく孤独―草森紳一の死
山村から海へ―土本典昭の生涯〔ほか〕
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学にて宗教学を、同大学院にて比較文学を修める。ソウルの建国大学に始まり、コロンビア大学、ボローニャ大学などで客員教授・研究員を勤め、現在は明治学院大学教授として映画史を講じている。映像、言語表現、音声、都市、アジア論といった広い領域で批評的探求を行なう。サントリー学芸賞、伊藤整文学賞、桑原武夫学芸賞などを受けた。またサイード、ダルウィーシュ、パゾリーニの翻訳がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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