内容説明
眼窩奥の正体不明の異物感による痛みに苦しむ患者と、それを診療する眼科医との、三年に及ぶ奇妙な診療の記録。書き下ろし小説。
著者等紹介
高見沢草介[タカミサワソウスケ]
神奈川県生まれ。慶応義塾大学医学部卒。医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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秋良
8
女医さんに薦められて。じつはこういう、無い物をあると主張する人は結構いる。こちらとしては、何もないという診断に対して、症状を感じている自分の感覚を微塵も疑わないのが不思議でならない。2019/03/12
torami
5
眼窩に異物があると言う患者の診察記録。よくわからなかった。 「異物感がある」ではなくはっきりと「異物がある」と訴える患者の言動は異常だった。 だが、自分の症状がお医者さんに伝わらない感覚は身に覚えがある。そういう意味での相対性を伝えるのがテーマなのかな。2018/03/21
ちよ
0
細かな医療シーンが面白いし、最終的に患者が何の疾患を患っているのかというところに辿りつくところまでは凄く良いのに、どういうわけか物語は何の解決もされないまま唐突に終わってしまう。自分の持ってる本が100ページくらい抜け落ちているんじゃないかと見直したくらい。なんでこんな終わり方にしたんかなあ。2009/10/20