アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られたのか?

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  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861822186
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0031

内容説明

かつての世界の憧れの国は、根底から変わってしまった。アメリカン・デモクラシーは姿を消し、人口の13%が飢え、16%が医療保険に入れず病院に行けない超格差社会となり、教育の場では宗教が科学と入れ替わろうとしている。これは、“彼ら”が「四つのM」(マネー、メディア、マーケティング、マネジメント)を駆使し、財団、シンクタンク、ロビー活動、政党、弁護士、活動家組織を通して、じっくりと戦略的にアメリカを乗っ取る「長征」を行なってきた結果である。本書は、米国社会と権力にメスを入れ、“彼ら”の戦略と戦術を詳細に分析した、欧米で話題の書である。

目次

第1章 つくり変えられた常識―いかに右翼は文化的ヘゲモニーを握ったのか?(新自由主義の「教義」;「今ではみなサッチャー主義者」―ピーターの友人たち ほか)
第2章 外交政策とネオコン(アメリカと外交政策;中東に魅惑されるネオコン ほか)
第3章 キリスト教右派による「長征」(アメリカ政治と宗教;宗教勢力の歴史と現在 ほか)
第4章 風前の“啓蒙の灯”―科学への攻撃(「愚鈍化」するアメリカ;科学と宗教―相容れない二つの世界 ほか)
第5章 ロビイストと権力―ビジネス界の圧力がつくり出す格差社会(ロビーとは何か?;全米商工会議所と文化戦争―パウエルの処方箋 ほか)

著者等紹介

ジョージ,スーザン[ジョージ,スーザン][George,Susan]
1934年、アメリカ合衆国生まれ。マサチューセッツ州・スミス大学で仏文学と政策科学を学んだ後、パリに移住し、ソルボンヌ大学で哲学を、社会科学高等研究院で政策科学を学び、同研究所で博士号を取得した。現在、パリ在住。1976年、アフリカやアジアで深刻化する飢餓の“本当の原因”を追求した本『なぜ世界の半分が飢えるのか』(邦訳1980年、朝日新聞社刊)を出版。「世界の人々の魂を揺さぶった本」と絶賛され、世界的なベストセラーとなった。以後、多国籍企業、国際的食糧問題、南側諸国の債務問題、国際機関などについて、政治経済の動向と世界の人々の実際の生活との関係を、草の根ネットワークを使って地球の隅々から集めた情報をもとに研究し、世界に警告を与えている。「トランスナショナル研究所」(TNI、アムステルダム)の所長、「グローバリゼーション観測所」(パリ)の代表を務めた一方、国際NGO組織「ATTAC」の副代表としてオルター・グローバリゼーションの国際的市民運動の理論的リーダーとして活躍した。2008年、洞爺湖サミットに合わせて来日し、G8サミットの不当性を訴える講演を札幌・東京で行なった

森田成也[モリタセイヤ]
1965年、奈良県生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程満了退学。現在、駒澤大学経済学部非常勤講師。専攻は理論経済学

大屋定晴[オオヤサダハル]
1973年、愛知県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位修得退学。現在、東京農工大学ほか非常勤講師。専攻は経済思想・社会思想史、社会運動論

中村好孝[ナカムラヨシタカ]
1974年、広島県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、滋賀県立大学人間文化学部助教。専攻は社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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aruku_gojira

2
昔、100ページくらい読んで止まってた本。イスラエルとパレスチナ自治区との戦争が始まって、アメリカの国務長官と国防長官がイスラエルを訪問するも、戦闘の不拡大に向けて歯切れの悪い対応に見えたので、宗教、政治、中東政策などの解説があった本書を改めて読む。新自由主義経済、キリスト教右派の1970年代からの行動は、何かしらを決定する権力を押さることへのこだわりから生じる、と読んだ。 この頃のネオコンの外交政策について、石油目当てという指摘がされていたが、シェールガス革命後は状況に変化が生まれていると思った。2023/11/13

可兒

1
アメリカの政教分離は政治と「教会」の分離であって、政治と宗教はくっついていても何も言われない。そしてどこまでが宗教でどこからが教会なのかが明示されない以上、一線越えは予想されるべきだったことだ。とはいえ現実に「レフト・ビハインド」が大ヒットし、「インテリジェントデザイン説」が学校で教えられている現状では、イランの人権についてお前がとやかく言えるかと突っ込んでもバチは当たるまい2010/06/19

メルセ・ひすい

0
第五章 ロビーの解説  米国では教会と国家の境界がますます不鮮明になりつつある。  米国南部のアーカンソー州のテーマパーク・創造説 ・ユーリカ・スプリングス ではエデンの園にテイラノザウルスとアダムとイブがいる。 「キリスト大受難劇」が上演中。700万人が見ているし信じている。ダーウィンの進化論はまやかし!だ。2009/02/07

メルセ・ひすい

0
ネオコンとは税金や福祉や司法や社会保障やマイノリティーの権利など「改革」について語るときは、常に廃止、取り消し、解体を意味する。その好例は、全米税制改革協議会という団体を主宰しているグローバー・ノーチストである。・・・「バスタブに沈めることができる大きさにまで政府を小さくする」ただし、このプログラムにはペンタゴンは含まない。2009/01/15

メルセ・ひすい

0
ブッシュ・ジュニアとチェイニーが極悪の無能、金満サル。サッチャー女史はサッチャー主義者でなくハイエク主義者である。座右の銘⇒『自由の条件』 フリードリヒ・フォン・ハイエク・驚くほど生産性の高い経済学者、法学者、哲学者である。いわゆる桁違い。2009/01/09

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