内容説明
女性「移住労働力化」はいかに国境を超えたジェンダー秩序の再編をもたらしているのか?家事労働、人身売買や身体部位取引も含む“再生産領域のグローバル化”が引き起す、家族・地域・国家・グローバル資本展開でのジェンダー再配置の連鎖を読み解く。
目次
第1部 国際移動とジェンダー秩序(再生産労働の国際移転とジェンダー秩序の再編―香港の移住家事労働者導入政策を事例として;女性移住者と移住システム―移住の商品化と人身売買;超少子社会・台湾の「男性化」する出生力とジェンダー化された再生産連鎖―国際結婚と人口政策をめぐって;移住家事労働者における「ヴァルネラビリティ」の構造と組織化の可能性―香港におけるインドネシア人家事労働者の事例)
第2部 連鎖するケアの諸相(いかにして「ケア上手なフィリピン人」はつくられるか?―ケアギバーと再生産労働の「国際商品」化;家族を想うということ―フィリピン人海外就労の経済的原因におけるジェンダー作用;在日朝鮮人女性にみる世代間の連帯とエスニシティ―東大阪のおけるデイハウスの事例から)
第3部 グローバル化と世帯保持(「世帯」のモビリティと集合性―カリブ海地域の世帯集合「ヤード」、「ラクー」の事例から;再生産領域のグローバル化と世帯保持)
著者等紹介
伊藤るり[イトウルリ]
一橋大学大学院教授。専門は国際社会学、国際移民研究
足立眞理子[アダチマリコ]
お茶の水女子大学大学院准教授。専門は国際経済学、経済理論、ジェンダー論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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