内容説明
新約聖書学の最前線に立つ詳細な訳註。古代の文献としてのありのままの姿を正直に再現。一語一句、原文に密着し、可能な限り正確な日本語に。
目次
本文の訳(テサロニケ人の教会へ、第一;ガラティアの諸教会へ;コリントスにある神の教会へ、第一;コリントスにある神の教会へ、第二)
本文への註
著者等紹介
田川建三[タガワケンゾウ]
新約聖書学者。1935年東京にて生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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34
19
ヘンテコなギリシア語として悪名高いパウロの文体が伝わってくる直訳調にもかかわらず、意の通りやすいように訳されている新共同訳などよりむしろ読みやすいという謎。けれど註が多すぎるし、その割に愚痴っぽすぎてつらい。ここのパウロは新興宗教の教祖様めいているなどと茶化したり、岩波版には典拠なしで多数の図版が引用されていてけしからんと非難したり、そんなんどうでもいいわと言いたくなることしばしば。しかし訳はとてもいい。2017/03/08
MatsumotoShuji
3
罵詈雑言だらけの聖書解説本、ついに第三巻。しかしこれが案外おとなしい。一番の理由はパウロ。だって「トンデモ勘違い野郎」とか「ごりごりの男尊女卑オヤジ」とかが、パウロでは当たり前すぎて悪口にならないもん。第二の理由は岩波版。この巻の執筆時期と岩波版の刊行がほぼ同時だったから悪口を書く間がなかった。岩波という言葉が登場するのは何と511ページ目。毒舌を期待するなら他の巻から読みましょう。2018/08/05
Koning
2
真性パウロ書簡の原文の読みにくさの原因が良く分かりました。やはり凄いです。この人。