象徴と芸術の宗教学

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861820397
  • NDC分類 979.1
  • Cコード C0014

内容説明

昼の精神(科学的研究)と夜の精神(文学的想像力)を往還し、“聖なるもの”を探求し続けた知の巨人エリアーデ。宗教論、象徴論、宇宙論、芸術論、文学論―その活動の全域を一望する恰好の入門書。

目次

始原的宗教における闇のシンボリズム
文化の流行と宗教史
神話の残存と偽装
芸術と神々
仮面の起源と儀礼
インドの芸術と図像
聖なるものと現代の芸術家
マルク・シャガールとの対話
ブランクーシと神話
聖なる建築とシンボリズム
象徴的寺院ボロブドゥール
ポルトガル日記より
民間伝承のテーマと芸術の創作
マルテ・ビベスコと東西文学の出会い
ウジェーヌ・イヨネスコと「楽園への郷愁」
文学的想像と宗教的構造

著者等紹介

エリアーデ,ミルチャ[エリアーデ,ミルチャ][Eliade,Mircea]
1907‐1986。陸軍将校の次男としてブカレストに生まれる。高等中学生時代から幻想小説の執筆に手を染め、早熟の才を発揮。ブカレスト大学卒業後の1928年、インドに渡り、ヨーガやタントラの修行を行なう。帰国後は宗教学者として画期的な論考を次々に発表する一方で、処女作『マイトレイ』の成功により小説家としても活躍。第2次大戦後、パリへ亡命、以後、終生故国へ戻ることはなかったが、亡命生活の中でもルーマニア語で小説を書き続けた。以後晩年にいたるまで、宗教学者・小説家双方の仕事を精力的に続けた

奥山倫明[オクヤマミチアキ]
1963年北海道生まれ。1996年東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。エモリー大学、プリンストン大学客員研究員を経て、1998年より南山大学助教授、南山宗教文化研究所第一種研究所員。著書として『エリアーデ宗教学の展開』(刀水書房、2000年、第9回中村元賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

6
文字言語の発明まで各社会は世界を象徴解釈していた。著者は、諸言語でも遅れて現れる「生成」なる概念の登場以前から、織物の螺旋模様、闇から光への移行、月の満ち欠け、波が、死と再生を繰り返す宇宙の創造と時間らシンボリックに関係する傾向に注目し、古代の宇宙観を内包する存在論的な役割を強調する。その解釈に沿って、本書では、世界に散在する半神イメージに死と不死の関係を、仮面に祖先や始源を、聖なる建築に超越を、山に「世界の中心」を見出す。一方、このようにして創造と時間が出会う宇宙観を再現する試みを、本書では芸術と呼ぶ。2021/07/13

Go Extreme

1
象徴の理解: 象徴は文化や宗教において重要な役割・エリアーデはその起源と機能を探求 始源的宗教のシンボリズムは人間の経験と深く結びついている 文化と宗教: 宗教的感覚は文化の流行に影響を受け大衆文化も精神性の表現となる 古典神話と現代の物語には共通する構造・神話的要素は現代文化に偽装されながら残存 視覚芸術と宗教: 宗教経験は具体的なイメージとして翻訳・神聖なものとの関係が芸術表現に反映 仮面の儀礼的使用 現代文学・芸術と宗教: 宗教的表現は現代文学や芸術に残り、信仰の根源的テーマは存続2025/02/08

mittsko

1
【書きかけ】編者D・アポストロス=カッパドナさんの気合がひしひしと伝わってくるww 「藝術」と「学問/科学」との融和する地点を エリアーデを通じて明らかにしたい… そうした意気込みにあふれた一冊だ そして、とても面白い! 邦訳も佳い エリアーデの哲学・神学的な言葉づかいにもちゃんと配慮があって、安心して読める2013/06/20

yanapong

1
宗教学者・宗教史家・作家エリアーデの象徴論に関する論考集。2012/01/05

katar

0
これはとてもいい。内容も理解しやすいし、文体も翻訳本にありがちな分かりづらさがない。2011/06/24

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