内容説明
14歳のぼくの毎日は、『ゴールドベルク変奏曲』のように、少しずつ変化しながら反復される。未来への漠然とした期待と不安を抱えながら―。静かに暴走する少年の日常を淡々とコミカルに綴る、「ブログ文学」に先んじた日記形式の物語。永遠の青二才・島田雅彦が、今14歳の、そしてかつて14歳だったすべての人に贈る、半自伝的(?)青春巨編。
著者等紹介
島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。大学在学中に『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞を、『彼岸先生』で泉鏡花文学賞を受賞。先ごろ『退廃姉妹』で伊藤整文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青豆
11
14歳のぼくの毎日は少しずつ変化しながら反復される毎日。未来への漠然とした期待と不安を抱え静かに暴走する日常を淡々とコミカルに日記形式で綴った作品。クラシック音楽を聴き、本を読み、映画に親しむという大人びた少年かと思いきや、性的な事ばかりが書かれている日記に思わず苦笑。けれど色々な事に悩み、傷付く14歳の少年の不安定さの描写が巧い。永遠の青二才・島田雅彦の半自伝的青春小説。2014/10/25
山のトンネル
5
中学生の頃に読みたかった作品に該当するかもしれない。2022/03/10
マーク
5
何者でもない14才の青春日記。この作家もっと読みたい。暴力正当化は気になる。消極的かもしれないが虐めに加担していた主人公にはわからないかな。2015/02/23
ひばり
4
過剰に鬱屈したエネルギーの解放の場がここにある。形態は日記文学ってとこかしら。舞城ファンの君にオススメ。ピノッキオとクマのプーさんの対話だけでも読むといいよ。解説は豊崎由美(女史は、西尾維新や佐藤友哉ファンにも読んでほしいとのこと)2009/04/07
訃報
2
中二病すぎて途中でやめようかとおもったが、なんやかんや文章うまいし面白い。オナニーをアフェアと呼ぶのが草生える。西尾維新や佐藤友哉の名前を挙げているレビューがあって、なるほどと思った。いや西尾はわからんけど、佐藤友哉にまともな文才あったらこんなんなのかなと。2015/11/15




