内容説明
ハンセン病が奪ったのは手や足ではない。奪ったのは偏見や差別による生きる意志であり、生きる望みであった。
目次
第1章 きみ江の故郷(差別;幼年時代 ほか)
第2章 後遺症との暗闘(母との葛藤;ハンセン病の宣告 ほか)
第3章 夫、定の故郷(青春時代;戦前、戦中に経験した療養所生活)
第4章 定、きみ江の私生活(望郷の丘;夫婦喧嘩 ほか)
第5章 社会へ旅立ち(同窓会;初めての海外旅行 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミネチュ
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この本は二十歳前後の若い頃から約半世紀ハンセン病療養所で過ごした元ハンセン病患者の夫婦、定ときみ江の話です。 実の妹から絶縁されたりと非常にひどい目に遭ってこられたきみ江さん。病気の後遺症で手の指が無く物をつかむことができないにもかかわらず、裁縫もでき自転車にも乗れる努力の人。昼休みに職場で読んでいたんですが、ぼろぼろと泣けてきました。 何故、感染することがほとんどない病気なのに、国がハンセン病患者、元患者を隔離していたのか本当に不思議であり謎です。2016/06/14
りんふぁ
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法が変わってもすぐに世間が変わるわけじゃない。