内容説明
「知識」は、いかなる命題を知ることにも還元できない認識状態である。精緻なテクスト分析から、プラトン哲学の根底に流れる精神の理解を試みる。
目次
序論
第1章 第五巻476d7‐480a13の「知識」と「思いなし」
第2章 第五巻の見物好きの者は説得されたか
第3章 第三巻414b7‐415d4の「高貴な嘘」における「説得」
第4章 第六巻505e1‐2における“善”の描写―「すべての魂が追い求め、そのために何でも行う」
補論 第四巻の魂の三部分説と第九巻の魂の三部分説はいかなる関係にあるか
第5章 第六・七巻における「“善”のイデア」と「仮説されたのでない原理」
第6章 第六巻「線分の比喩」509d‐1‐511e5における「ディアノイア」の対象
第7章 第七巻「洞窟の比喩」514a1‐516b6における洞窟の囚人の二段階
結論
著者等紹介
川島彬[カワシマアキラ]
1988年宮城県仙台市生まれ。東北大学文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士前期課程修了、カリフォルニア大学バークレー校研究留学を経て、東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学社会技術共創研究センター(ELSIセンター)特任研究員を経て、現在、日本学術振興会特別研究員PD。専門は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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