目次
悲劇的津波海岸―三陸海岸の津波史
「津波地震」による不意打ち津波―明治三陸大津波の場合
流死者の半数は海の藻屑に―津波における「引き波」の猛威
死者の性別は女の方が多かった―体力の問題と「家」の重荷
溺死の最多は子供と老年世代―昭和三陸津波と北海道南西沖地震津波の場合
生死を分ける分秒の闘い―機敏な避難と「逃げたら戻らない」のが鉄則
「津波てんでんこ」―災害弱者の避難と安全確保の課題も
田老町の大防潮堤略史―原点は「私たちの町は私たちで守る」
これより上に家を建てるな?―「高所移転」七十年後の新しい問題
捏造だった「津波石」の写真―明治三陸津波に関する一部の偽造資料について
今村恒博士の「防災地震学」―その今日的な意味を考える
列島「大地動乱の時代」を迎えて―災害教訓の伝承と防災教育
スマトラ島沖津波の報に思う―「あとがき」にかえて
著者等紹介
山下文男[ヤマシタフミオ]
1924年岩手県の三陸海岸生まれ。大船渡市綾里地区在住。明治の三陸津波で一族八人が溺死。自らも少年時代に津波や東北大凶作を体験。1986年以降、「歴史地震研究会」会員として著作と津波防災活動に従事。1991年『津波ものがたり』で「日本科学読物賞」「北の児童文学賞」。2000年「日本自然災害学会賞」(功績賞)。2003年「平成十五年防災功労者表彰」(防災思想の普及)
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