内容説明
ここで「私(人形)たちは何者?」という問題に立ち戻ろう。日本の人形は、さまざまな人間の「身代わり」、つまり「私(人間)たち」そのものの写し鏡なのである。だからこそ各時代と地域の人間の感情を写すさまざまな形の人間が生まれ、多様な分野にも派生することが可能であったように思える。
目次
第1章 それはヒトか、ヒトガタか
第2章 社会に組み込まれる人形、社会をつくる人形
第3章 「彫刻」の登場、「彫刻家」の誕生
第4章 美術作品としての人形―人形芸術運動
第5章 戦争と人形
第6章 夢と、憧れと、大人の本気と
第7章 まるでそこに「いる」人形―生人形
第8章 商業×人形×彫刻=マネキン
第9章 ピュグマリオンの愛と欲望を映し出せ!
第10章 ヒトガタはヒトガタ