内容説明
いちばん大切なのは、自分の存在のすばらしさに気づくこと。禅の老大師による初めての絵本。
著者等紹介
横田南嶺[ヨコタナンレイ]
臨済宗円覚寺派管長。花園大学総長。1964年和歌山県新宮市生まれ。大学在学中に出家得度し、卒業と同時に建仁寺僧堂で修行。1991年より円覚寺僧堂で修行し、1999年、円覚寺僧堂師家に就任。2010年、同派管長に就任。2017年、花園大学総長に就任
横山由馨[ヨコヤマユカ]
1980年生まれ。愛知県出身。大学時代に、臨済宗妙心寺派東光寺副住職である夫と出会う。こども坐禅会で配布する「仏教豆知識シール」のためにイラストを描き始め、仏教の教えをわかりやすく伝える内容が話題に。言語聴覚士としても働く二児の母(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えつ
12
自分がパンダであることを知らないパンダがパンダになる為に修行をする姿。絵本を単純に楽しむのであれば、とても必死に頑張っていて可愛らしい。自分の姿を確認でき、パンダだったんだと気付いてからのパンダらしい生活も可愛らしい。そんな姿をみて人々が癒される…最後はほっこりな作品。この作品は、仏を外に求めようとしていることをパンダに喩えている。パンダがパンダだと自覚すれば周りの人を癒すことができる。人もまた、自らを仏であると自覚すれば、周りの人に安らぎを与えられるらしい。わたしは仏の心を持っているのだろうか…。2023/01/27
spatz
8
刊行日 2022/12/24 著者は鎌倉円覚寺の老大師。わかりやすい言葉と優しくかわいい絵で説く。いや、でも事前情報なしで、これをどう読み解くかと言われると、これは結構深い。かなり考えさせれたので感想はまとまらず。自分がパンダにアイドル的な思い入れがないことが再認識されたかも💦 感想 https://www.netgalley.jp/book/273956/review/6978902022/12/09
遠い日
7
読み終えて、実は今も考えています。わたしの中にも仏がいるの?と。「仏とは、慈悲の心に満ちた完成された人格」、「人もまた自ら仏であると自覚すれば」仏を他に求めなくとも「周りの人を癒すことができ」るという。そんなことがわたしにもできるの? そして、また思う。何を以ってわたしはわたしであると規定し、自分をどう見ているのか? 仏教(禅)の教えだそうですが、自分を見つめる目、真の自己存在に気づくと気づかないとでは大いなる違いが生まれること、恐ろしいような真理にぞくぞくしました。#NetGalleyJP2023/01/01
kaz
2
パンダの本ではなく、仏教、あるいは禅の深い考え方を伝える本。自分が日々意識することができれば、もっと心地よく生きることができるのかもしれない。図書館の内容紹介は『自分がパンダであることに気づいていないパンダ。木のぼりの練習をしてみたり、本を読んで研究してみたり、どうにかパンダになりたいと願いますが…。禅の教えに学ぶ、自分も周囲も心地よく生きるヒントを紹介する絵本』。 2023/08/30
たくさん
1
学校なんかに通っている子供時代、 自分のことと他人のことも意識なんてせずに暮らしていた。 家出の自分と学校での自分。 この本は学校での自分がどう立ち振る舞ったらいいのかわからなかった時代。 その時にこんな気持ちでパンダになった感じだったなあって思いながら、 私は読みました。 パンダの努力の姿にも、迷いや濁りの部分がない無邪気なイラスト、 意識をしないコンプレックスの中すぎていく日々。 こうやって自分のことも日常の中で当たり前に過ぎ去りながら、 子供たちは響き付きの元育って行ってほしいなと思える本でした。 2023/01/05