内容説明
僕が、高齢者専門の弁当配達をしていた10年間。
著者等紹介
福島あつし[フクシマアツシ]
1981年、神奈川県生まれ。2004年大阪芸術大学写真学科卒業。2004年から2014年まで神奈川県川崎市で高齢者専門の弁当配達のアルバイトをしながら配達先の老人たちの撮影を続ける。2019年、本書のもととなった作品“弁当is Ready”にてKG+Awardグランプリ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
63
改めて、生物としての人間の在り様を考える。一枚一枚の写真から伝わってくるもの。人の姿が無くても、そこにいる人たちの体温が伝わってくる。写真という媒体の持つ力は、それを観る人を揺さぶるとともに、その振れ幅も観る人によって、とてつもなく大きくなる。2022/03/15
ほう
33
ほぼ写真集だが、家の中の写真を見るだけで言葉を失う。望んで独り暮らしをする人と、やむ得ずそうなる人がいると思うけれど、年老いて身の回りの事が、段々出来なくなっていく様子は皆一様だ。こういう状況で生きている人達が居るという事を、知らない人も多いかもしれない。食べる事は生きる事、そこだけでも他者の手が入っていることに少し安堵するが、これは他人事ではない。明日は我が身という思いが離れない。2023/12/25
ぴろち
25
老いて独り、掃除や諸々出来なくなって大変だけど、人それぞれかもしれないけど、自分の家で暮らせるのって、ある意味幸せなのかも。2022/05/06
ごへいもち
14
一人暮らしの老人にお弁当を届け安否確認する。荒れた家が多く感受性の強い人なら辛い仕事。お気に入りさんのご紹介2024/04/25
めえめえ
11
エッセイだと思って借りたら写真集でした。掲載されているお年寄りの部屋の殆どがゴミ部屋。おそらく入浴されていないだろう体臭や埃の臭いが想像できます。塗り絵やお習字から、デイサービスに通っているお年寄りもいるようですが、かなり汚い部屋で汚い布団で寝ている人は福祉の方に助けてもらっているのだろうか。年金生活者なのか生活保護なのか、この方々の写真では見えない生活も気になります。2023/05/31