内容説明
『はかれないものをはかる』の著者が未体験の「いま」を生きる私たちへ贈るイタリアからのメッセージ。2020年3月10日、イタリア全土に施行された“IO RESTO A CASA(私は家にいる)”政策。その日の夜から自らに問いかけるように描き始められたシリーズ85点を収録。
著者等紹介
工藤あゆみ[クドウアユミ]
1980年岡山生まれ。イタリア国立カッラーラアカデミア美術大学絵画科卒業。絵と文章からなる作品を中心に独自の世界観を展開、ヨーロッパや日本で発表を続ける。2021年第14回岡山県新進美術家育成「I氏賞」大賞。ボローニャ国際絵本原画展2012年、2019年入賞。プレミオサンフェデーレ大賞2011/2012(ミラノ)2位。2018年「はかれないものをはかる」(青幻舎)を刊行。2002年よりイタリア在住。現在、ミラノ近郊の街に彫刻家の夫と娘と暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
157
タイトルに魅かれて読みました。イタリア在住の日本人アーティストのゆるかわ絵本、コロナ禍でもメッセージが伝わります。イタリア人はマスクをする習慣が全くなかったようです。 http://www.seigensha.com/newbook/2021/05/101200122021/06/30
takakomama
6
著者はイタリア在住。2020年3月10日イタリア全土に「私は家にいる」政策が施行された夜から描き始めた本。イタリア語英語併記。コロナ禍で日常が一変してしまいました。この状況にいつまで耐えればいいのでしょうか。ゴールが見えなくて不安だし、頑張る気力を保ち続けるのもたいへんです。ずっと、ポジティブ思考も疲れます。でも、世界中の人々がみんな努力していると思うと励まされます。今日も無事に一日を終えられたら、それだけで良し。元気でいたら、きっとまた会えますね。2021/11/14
猿田彦
6
かわいいイラストに惹かれ手に取った1冊。初期、日本よりコロナがひどかったイタリア在住の工藤さんがイタリア語と日本語で発信したコロナ下にいる人たちへのメッセージです。心に響いたのは「一致団結の音をきく」。『最初静かすぎて心細く窓を開けるのが怖かった。無音は人々と社会の一致団結の音と気づきました。みんなの命を守る音を感じています』というメッセージと共に。どれも、至極当たり前だけど声に出せば元気になれそうな言葉ばかり。また、かわいい猫のイラストで表現されたこの本は猫好きの人にはたまらないかもしれません。2021/08/20
安東奈津
3
★★☆ いつまでがまんをつづければよいのでしょうか。2022/05/09
noco
1
美術館で工藤あゆみさんの絵を見て、ミュージアムショップでこの本を買ってきた。 コロナ以前、コロナ渦中を経て、今はコロナ以後なのだろう。 日本の緊急事態宣言の時も動揺が大きかったけど、工藤さんの住むイタリアはとても厳しいロックダウンだったので、本当に大変だったろう。 普段から人との距離が近く、ハグやキスが当たり前で、マスクを誰もしていなかったイタリア。 心の穏やかさを保ちながら、家族と工夫して暮らす様子が伝わってきた。 コロナが過ぎて、あの時の経験や教訓を忘れないために、この本を手元に置いておきたかった。