内容説明
機械捺染機の輸入と発展により、大量生産が可能になった染色業界。とくに京都では1970年代に至るまで、和柄やポップなデザインなど、次々と新柄が生み出され生産されてきた。本書はその最盛期に図案家として活動した寺田哲朗が残した、膨大な図案の中から約240点を収録。デザインの移り変わりとともに、時代の変遷を追いかけてゆく。
目次
図案家・寺田哲朗コレクションをたどる
1 機械捺染の歴史と図案(機械捺染の導入と発展;ロール彫刻技術の発展と武田周次郎;捺染図案家の誕生;インタビュー 日本画家竹内浩一さんのはなし)
2 寺田哲朗コレクション(図案に見る匠の技;図案に見る世相;海を超えた輸出向けデザイン;1960~1970年代を彩ったポップデザイン;浴衣;異国の風、到来;暮らしを飾るインテリア図案;アートとの連動;作家としての図案家)
3 機械捺染の現在(京都に残る機械捺染)
著者等紹介
並木誠士[ナミキセイシ]
1955年生まれ。徳川美術館学芸員、京都大学助手を経て、京都工芸繊維大学教授・同大学美術工芸資料館長。専門は、日本美術史・美術館学
上田文[ウエダアヤ]
1964年生まれ。専門は近代日本美術。博士(芸術学)。1989年関西学院大学大学院卒。現在、関西学院大学非常勤講師、同志社女子大学非常勤講師
青木美保子[アオキミホコ]
1960年生まれ。専門は日本服飾史。1983年京都女子大学卒、2007年京都工芸繊維大学大学院卒、博士(学術)取得。現在、京都女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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