鎌鼬 (普及版)

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  • サイズ キガイ判/ページ数 112p/高さ 33cm
  • 商品コード 9784861522086
  • NDC分類 748
  • Cコード C0072

内容説明

写真家・細江英公と舞踏の創始者・土方巽との濃密なコラボレーションにより誕生した名作『鎌鼬』。巣鴨とげぬき地蔵、葛飾界隈、そして秋田の伝統的な農村風景を舞台に、土方巽はパフォーマンスを鮮烈に繰り広げた。人々との遭遇によって生じる波紋、そして疾走する土方巽の魂と肉体に共振しながら、風土への官能、生と死のオルガズムを深めていく細江の眼差し。ここに、日本の原風景と記憶はモノクロームで焼き付けられた。

著者等紹介

細江英公[ホソエエイコウ]
1933年、山形県に生まれた。半世紀余にわたり、自己の内面的な意識を写真として表現することを探求し続け、独自の映像美学は国際的な評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ヴェネツィア

297
写真は三島由紀夫『薔薇刑』の細江英公、瀧口修造の序文、ドナルド・キーンの随筆、三好豊一郎の詩、高橋睦郎の讃となんとも絢爛豪華な本。被写体は土方巽、そのタイトルは『鎌鼬』。細江の写真は日常のシーンの中の土方を撮り、虚空にまで跳躍せんとする土方を撮る。モノクロームの凄みを強度に発揮した写真群である。都市では場末、多くは田園風景と(東北?の)農村での土方を捕らえる。突き抜けた土方の才を表出し、しかも時代の鏡ともなり得た写真集である。「写真の魔もしありとせば鎌鼬 睦郎」2023/12/03

コットン

59
enakoさんオススメの写真集。土方巽の確かな舞踏の技と細江英公のシャッター音が今にも聞こえそうな一瞬の切り口の鮮やかさが相まって異次元の世界へ瞬間移動!2016/01/18

ジョニーウォーカー

21
まず驚くのが、これが1960年代に撮影されたものだということ。いま見てもまったく古くない、というより、斬新すぎるほど斬新。そして、モデルとして登場する農村の人々のノリの良さと堂に入った面構え。ある意味、主役の土方巽を凌駕している。シャッターを切るようにスパンスパンと切り裂かれた世界からギロリと顔を覗かせる異界の光景は、まさに“かまいたち”という形容がぴったり。写真家・細江英公と舞踏家・土方巽のコラボレーションによって生まれた写真史に残る金字塔。本書はその復刻・普及版だそうです。読友推薦本(図書館本)。2010/11/09

弟子迷人

13
NHKのドキュメンタリーで、当時、この被写体になった少女が「何だか撮影のことは、人には言ってはいけないことのような気がしていた」「夢か現実か、よくわからない出来事だった」と話していました。撮影現場となった土地も、数日間、写真の魔力そのままの不思議なことになっていたと思います。すごい世界ですよぉ。>< enakoさんご紹介の映像も素敵! http://www.youtube.com/watch?v=xcRLzQT_ne0 2014/06/17

雨宮

3
10年以上前に見た、田んぼの真ん中の藁を干しておく竿の上で遠くを見つめる土方氏の写真が忘れられずに今回再会できてとても嬉しかったです。個人的にお気に入りは、花嫁さんを屋根の上から見下ろす、かまいたち、かな。モノクロのすばらしさがおしみなく発揮されている作品集です。躍動感と、生命力と、おどろおどろした何か。白と黒故にかえって色彩が際立つ、そんな写真達です。2010/03/16

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