内容説明
ストライプ(筋・線条・縞)は古代から世界各地に見られる始原的な装飾文様のひとつです。中世ヨーロッパでは宗教的呪縛より、囚人の衣服に用いられるなど縞が邪悪な模様とされていたのに対し、日本では、16世紀中期以降、南蛮貿易を通じて流入し、「粋」な模様として庶民から上流階級にまで愛好されていました。1920年代のパリでは、シャネルが斬新なマリーン・ルックを発表し、マリーン・ストライプがカジュアルウェアとして人気を集めました。また、1930年代のアメリカでは、アウトローたちのダブルのメンズスーツに、ピン・ストライプやチョーク・ストライプが流行し、ボールド・ルックとして愛好され、今日に至っています。本書では、おもにファッションマテリアルとして用いられた、約200点に及ぶヴィンテージの布を多彩に紹介しています。



