出版社内容情報
佐竹ガム[サタケガム]
あおのなち[アオノナチ]
内容説明
無口で人付き合いが苦手な椎は、ある日大学で一つ年上の千秋からルームシェアに誘われる。初対面の上、明るく人なつこい彼は自分と正反対。上手くいくわけない、と一度は断るが、強引に連れて行かれた家の広い庭が気に入り、同居を決める。一緒に暮らすうち、面倒見がよく優しい千秋に戸惑いながらも惹かれていく椎。しかし、誰にも言えない「秘密」を彼に見られてしまい―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
18
其々に秘密(本人にとってはかなり重たいけど冷静に考えればそうでもない)を抱える同士が古い日本家屋で共同生活を通じて少しずつ心を通わせていくのが良かった。受の罪悪感と頑なさには十代ならではの青さが感じられるけど、家族にとっては仕送りを拒否して風俗で働いてる方が悲しいと思うな。里帰りの短編が温かくて素敵。2016/06/16
めぐにゃ
13
電子。初読み作家様。不憫な受けが幸せになるストーリーが好きなので、このお話はものすごく好みでした!二人がゆっくりとお互いに惹かれていく描写も丁寧に掛かれているので、読みやすいです。攻めの声が聞こえなくなっちゃったシーンはウルウル。でもこういう展開スキ!!受けのお客さん達が何かしでかすと思ったけど、本当にただの普通の良いお客さんなだけで少し拍子抜け。最後は受けの実家に二人で帰る事が出来て良かった。ここは攻め視点だったのも良い。作家買い決定(*^o^*)2017/02/11
諏訪 聖
13
デビュー作がお気に入りだったので作家買い。装丁やらタイトルやらとてもいいと思う。作風は地味だし微妙な突っ込みどころもあるけどこういうカップルが好みなのでじんわりと感動しながら読了。次作も楽しみ。2016/06/21
リリー
9
なんとなーく、自己完結型で基本暗い主人公を好きになれるかがこの本を読み切るキーな気が。肝となる部分(アルバイト先がなんで風俗?なんで男相手でも初めから抵抗感なかったの?妹云々のくだりはそれよかずっと無視してる方が酷いのでは?)が全部ふわっとしてて、残念ながらイマイチ乗り切れませんでした。2016/12/18
*ちえ*
8
B電子。イラスト入り。しっとりとしたストーリーに佐竹さんの文章はあうなぁ..と思いながら読みました。攻めの笑顔裏の寂しさはゲイとしてのマイノリティだろうけど、受けの家族問題はどうなんだろ?て思った。勝手に妹ちゃん、半身不随?とか思ったりしたから拍子抜け。でも全体的にいいお話だったし、攻め視点あるのいいね♪2017/04/14