内容説明
欧州の最西端、ロカ岬には「ここに陸尽きて、海始まる」と記したこの国の詩人カモンイスの詩碑が立つ。この岬の断崖の上に立って水平線の彼方を見凝めながら、タカは今、自身が、尽きた陸に留まるべきか、それとも、未知の海に乗り出すべきかの重大な決断を迫られているのを感じた。この一篇は、ポルトガルを旅する日本人ツアーの一行が、現地の風物を背景に、リアルタイムで、相互に情感的に織りなす人間模様を綴った物語である。
著者等紹介
池田茂之[イケダシゲユキ]
1929年石川県加賀市に生まれる。金沢高師理科、慶應大文学部卒。俳句:句作歴68年。現在、流派には無所属。写真:撮影歴43年。現在、花専科の「花の会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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