内容説明
鹿児島士族がこぞって西南戦争に臨んだわけではない。親族、親兄弟が敵味方に分かれる事態を避けるために、西郷の決起を阻止しようと動いたのが、川内平佐の郷士・田中直哉であった。田中は、戦前、浄土真宗解禁を実現し、戦後は民権論者として県会議員を務めた鹿児島の誇るべき俊英である。
目次
1 薩摩の武家支配
2 薩摩の教育
3 薩摩藩における浄土真宗(一向宗)の禁止
4 西郷隆盛
5 西南戦争前夜の田中直哉
6 大久保・川路密偵団
7 民権運動と田中直哉の死
著者等紹介
尾曲巧[オマガリタクミ]
1956年生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。米国留学を経て同大学院文学研究科博士前期課程修了。鹿児島大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。鹿児島純心女子大学国際人間学部教授。専門アメリカ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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