内容説明
本書は、二〇一五年十二月五日に開催した、鹿児島純心女子大学主催の学際シンポジウム「人は何によってよりよく生きられるか―食と健康と文化の問題を視座として」を中心に、そのテーマに沿ったエッセイを花房として添えることによって、新薩摩学シリーズの一冊として刊行するものである。人生八十年の時代を迎え、生涯健康で、よりよく生きることが求められる昨今に、日本でも有数の長寿県である鹿児島の食の奥義に迫る。
目次
第1部 学際シンポジウム報告―人は何によってよりよく生きられるか(基調講演;パネリスト講演;パネルディスカッション;間奏曲)
第2部 食と健康と文化にまつわるエッセイ(味覚は過去の記憶であり体験である。―向田邦子のマドレーヌ;病変(食べる日本近現代文学史―鹿児島篇)
海音寺潮五郎「二本の銀杏」の正月料理―近代文学における食の問題に触れつつ
いのち・栄養・学校教育の諸問題―世界の子どもたちの「いま」について考える
海辺を食べる。獲って食べる)
著者等紹介
古閑章[コガアキラ]
1956(昭和31)年3月、熊本県生。熊本大学大学院文学研究科修了。鹿児島純心女子大学国際人間学部教授。国際文化研究センター所長。博士(文学)。専門:日本近代文学および鹿児島の近代文学。「読みの共振運動論」という文学理論。梶井基次郎・芥川龍之介・梅崎春生・海音寺潮五郎などに関する書き手論・作品論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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