内容説明
発症すれば死亡率が高い成人T細胞白血病(ATL)、あるいはせき髄まひを起こすHAM。その原因ウイルスHTLV‐1の日本国内の感染者(キャリア)は120万人にのぼると推計されている。ATLは医療現場の努力により、長期生存者も現れ始めたが、治療困難な病であることには変わりない。かつて、キャリアは南九州等に偏在したが、今全国に拡散している。しかし、発症率が5%と低いため、一部の地域を除き全国的には、キャリアは放置され有効な感染防止策も取られないままだ。本書は、一般向けに執筆された初めての解説書である。
目次
太古から人間と共存
手を結ぶ「アトム」
生きる希望を
ATL発見
ウイルス探し
「HAM」命名
ミイラは語る
感染遮断へ一丸
ATL治療
HAM包囲網
緑茶、乳酸菌効果
キャリアの思い
著者等紹介
吉嶺明人[ヨシミネアキト]
1947年9月、鹿児島県枕崎市生まれ。1970年4月、南日本新聞社入社。校閲部、地方部、文化部、整理部、出水支局、種子島支局、編集委員、編集部長、文化部長、写真部長、論説委員など歴任。2008年3月、定年退職。様々な地域の課題に取材、執筆を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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