Sanctuary books
さよなら、アルマ―戦場に送られた犬の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784861139451
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

いまからおよそ65年前。第二次大戦下の日本では、およそ10万頭ともいわれる犬が殺人兵器として利用されていた。人間と共に戦場に出兵する「軍犬」と呼ばれた犬たちである。軍犬たちの多くは地雷を踏んだり、狙撃手の標的となり儚く命を散らした。運良く生き延びられた犬も、終戦後には戦地に置き去りにされる運命だった…。大好きな主人から遠く離れた場所で、軍犬たちは一体なにを思いながら、永い眠りについていったのか。本書は消え去ろうとする過去の事実をもとに、犬と人間との心温まる関係を描いた物語である。

目次

太一、初めての犬
おすわりをする学生
運命の出会い
二つの顔
仔犬のワルツ
夏休みの宿題
やさしき人々
訓練
軍用犬アルマ
犬の赤紙
お前だけ、行かせない
風に舞う葉
落ちこぼれ
兵士の唄
さよなら、アルマ
アルマからの伝言

著者等紹介

水野宗徳[ミズノムネノリ]
1972年、名古屋市生まれ。愛知大学卒。構成作家・脚本家として、アニメ・ドラマ・ドキュメンタリー・バラエティーなど多数のテレビ番組のほか、舞台、映画などでも活躍。初小説『おっぱいバレー』はベストセラーとなり、2009年に映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょこまーぶる

70
無知だったことが恥ずかしくなった一冊でした。今まで、様々な動物関連の書籍は読んだが、軍犬の事は殆ど知らなかった。戦地で多くの軍犬が兵士と共に命を落としていたことを今更ながらに知ることができて良かったと思っています。読み進めながら何度も涙腺が緩んだし、アロマとのお別れのシーンは通勤電車の中だったのに、涙してしまい隣の人や向かいの人に凝視されました。でも、当時の軍犬に関わっていた人の辛さ悲しさを想うと、戦争って何を残すんだろう?って思います。そして、靖国神社の軍犬の慰霊碑に手を合わせに行こうと思っています。2021/11/06

とろこ

68
うぅぅぅっ、グス、グスグス…。だ、誰か、ティッシュを…。あ、目の前にあった。チーン。タイトルから、大体の予想はついていたから、(泣かないぞ~、泣かないぞ~)と防衛しながら読んだのに、ウェ~ン。犬好き・猫好き・動物好きには辛い話。アルマが守りたかったのは、国じゃなくて、太一や健太やチッチだったんだと思う。人間が勝手に始めた戦争に動物を利用するなんて、愚の骨頂。戦地に送られた犬・アルマ。彼は、不幸だったのか、それとも…。少なくとも、戦争がなければ、違う一生を送ったはず。コロ、ユキ、君たちは、私といて幸せかい?2017/08/24

眠る山猫屋

62
“動物と病気の子供を題材にした作品は卑怯だ”、そう語った映画監督は誰だったか。この本も卑怯だ。泣くよ、犬好きじゃなくても。戦時下という特殊な状況下で、愛した犬の為にした選択。そうだよな、大型犬なら餌代だってバカにはできない。軍用犬なら餌代はタダ・・・それしかなかったんだよね。徴用されたアルマを追って従軍する主人公・太一。戦場で知り合った河原崎や大久保も悪いヤツらじゃなかった。もちろん太一だって。ちゃんとアルマだって解っていたさ。そう、子供たちが解ってくれていたように。良書だった、でも辛いな。2022/05/09

56
もうね、ダメです。題名だけで既に悲しいからいつ徴兵されるかハラハラして、アルマが賢くて良い子てあるほど切なくて終始泣きべそかきながら読了。人間が始めた戦争に駆り出される軍用犬ってなんて悲しいものでしょうか。でも、最期まで太一に愛され、ふたりの絆が固く結ばれていたところが唯一の救いかな。アルマ、よくがんばったね。2015/09/12

junkty@灯れ松明の火

41
読友さんからのお受け取り本。やっと読めました。戦争が題材だからあまり明るい展開に進まないのは当然なのに、最後は暖かく優しい終わり方。特に今日は仕事でイライラしていたので心が落ち着いてとても良かった。私自身は猫しか飼った事は無いけど、一緒に暮らしてると愛情は伝わるんですよね。だから、きっとアルマも幸せだったと思います。あんなに周囲から愛情を貰えたんだから・・・。良い本をお渡し下さった、ちゅも様に感謝です!2012/03/06

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