内容説明
昭和・平成・令和を通し、一流小説家として活躍し続ける吉本ばななの生きる流儀。
著者等紹介
吉本ばなな[ヨシモトバナナ]
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞“Under35”、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
52
【人の言葉で書かない。自分の体から出た言葉だけを書く】吉本ばななの小説家として生きる流儀。<私の小説は全部寓意で、現実を描いているのではない。人の潜在意識に読んでもらうための本。/やりすごしたりして溜めていること、それらを浄化するために書いているから、その人が意識している本人より、その人の潜在意識に読んでほしい。だから、体が大事なんです、体の持っているリズム。人の言葉を借りて書くのはすごく楽です。/だけど、自分の体のリズムに合ってないから、どこかで違和感が出る。リズムがズレる>と。で、「あとがき」が……⇒2024/03/29
ひ ほ
26
小説家として紆余曲折があったからこそ今の自然体でいられるばななさんになったような気がしました。年を取ることで肩の力が抜けていい塩梅に偏見を持たず今の自分を大切に生きられるようになるのかなと思ったりもします。『媚びない。自分の生き方だけを強く信じる』2023/07/04
たっきー
15
小説家として生きていくうえでの信念、コツが100挙げられている(「寝ゲロは吐くな」って必要な内容なのか…?)。私は小説家を目指しているわけではないので、著者の考え方、生き方だと思って読んでいった。が、書いてある内容で自分ではどうしようもないことがあって傷つくところもあった。2023/06/25
ちいこ
13
改めてばななさんのスタンスを確認した、って感じかな。2023/07/14
くもいろ
8
吉本ばなな氏の小説、エッセイにはどれほど助けられたことか。今も助けられたり、よい意味で落ち込まされたりしている。その根底にある核の形を見せていただいたと感じた。同年代の同性の方が、私の思いを共感してくださった、文字にあらわして迫られたと感じ、なおかつ心を整理された読後感であった。しかし、吉本氏は小説家であり有名人で私には想像もできない重荷があるだろう。吉本氏の箇条に私をなぞらうことはしてはいけない。私も一個人としての生き方の100箇条をあげて、残りの人生の使命を全うできたらと願う。2024/02/29