内容説明
「失踪」をキーワードに、作品群から1960年代の時代相を浮かび上がらせる。
目次
第1部 脱アメリカの物語(砂の歌―安部公房『砂の女』とアメリカ文学の「辺境」;穴の水脈―安部公房『砂の女』とポール・オースター『闇の中の男』)
第2部 アメリカ文学との相互交通(「既成事実」からの失踪―安部公房『燃えつきた地図』とアメリカ文学の「都市」;「ピカソの石版画」から「泣く女」へ―安部公房『燃えつきた地図』とポール・オースター『幽霊たち』)
第3部 エッセイと同時代言説(一九五〇年代日本におけるアメリカ論ブームと安部公房―エッセイ「アメリカ発見」とジャン=ポール・サルトル、鶴見俊輔;生々しい素顔―安部公房「ミリタリィ・ルック」と軍服をめぐる同時代言説;SF的想像力と遊牧民―安部公房「異端のパスポート」と人類の起源)
著者等紹介
大場健司[オオバケンジ]
1989年、福岡県生まれ。2017年、九州大学大学院地球社会統合科学府博士後期課程単位取得退学。2020年、九州大学より博士(学術)学位取得。専攻は比較文学・比較文化、日本近現代文学。台湾:国立台湾大学外国語文学研究所交換留学(2016‐2017年)。韓国:朝鮮大学校外国語学部日本語科助教授(2017‐2018年)、台湾:国立国防大学語文中心専任教師(2018‐2021年)を経て、現在は九州共立大学共通教育センター講師(2021年‐)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。