内容説明
本訳書のもとになった『イエス・キリストの生涯の鏡』(The Mirror of the Blessed Life of Jesus Christ)は、カルトジオ会、マウント・グレイス小修道院長ニコラス・ラヴ(Nicholas Love)が、偽ボナヴェントゥラによる『キリストの生涯についての黙想』(Meditationes Vitae Christi)を15世紀初めに翻訳・加筆した作品。原作の『黙想』は、全ヨーロッパに広く流布し、そのラテン語原典写本は無数といってよく、各現地語にも翻訳された。英語でも、部分訳、あるいはコンピレーションの中に織り込まれたものが多数あるが、なかでもニコラス・ラヴの『鏡』は、広く、長く愛され、現在でも約50本(断片もあわせると60本あまり)の写本が残っている。聖書の英語訳が禁じられていた当時、聖書に代わる読み物として教会から認められた。
目次
第1部 月曜日の黙想
第2部 火曜日の黙想
第3部 水曜日の黙想
第4部 木曜日の黙想
第5部 金曜日の黙想
第6部 土曜日の黙想
第7部 日曜日の黙想
著者等紹介
田口まゆみ[タグチマユミ]
1954年、鳥取県米子市で生まれる。1977年、奈良女子大学文学部卒業、大阪大学大学院文学研究科進学、英国ブリストル大学英文学部留学(サンケイスカラシップ、一年)。1989年、大阪産業大学にて教鞭をとる(2023年退職予定)。1994~1995年、英国ケンブリッジ大学・ダーウィンカレッジ客員研究員。2012年、論文博士(慶應義塾大学)。研究分野、イギリス中世後期宗教文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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