内容説明
自己と他者を隔てる「差別」は、克服しうるのか。西ケープ州の公立学校でなされる教育を、ナショナル・カリキュラムの1つであるLife Orientationの実践を具体的に検討することにより考察。アパルトヘイトから引きずられた人種差別の克服に向けた教育改革の特徴や過程、「共生」という言葉の意味と実態をひもとき、多文化社会における「共生教育」の方途を探る。
目次
序章 問題の所在と研究の目的
第1章 「共生社会」論の理論的検討と「共生教育」の定義
第2章 南アフリカ共和国における「共生社会」のための取り組みの歴史的変遷
第3章 南アフリカ共和国におけるポスト・アパルトヘイト時代の教育改革―高等学校段階の必修教科Life Orientationに着目して
第4章 高等学校段階のLife Orientationの教授/学習内容の具体例―任意の教科書を手がかりとして
第5章 西ケープ州の公立学校の高等学校段階における「共生教育」の定性的分析
第6章 西ケープ州の公立学校の高等学校段階における「共生教育」の定量的分析
第7章 西ケープ州の公立学校の高等学校段階における「共生教育」の総合的考察
第8章 「共生社会」論と「共生教育」論の理論的補強―西ケープ州の公立学校の高等学校段階における取り組みをもとに
終章 研究のまとめと限界および今後の課題
著者等紹介
坂口真康[サカグチマサヤス]
1985年生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科3年制博士課程ヒューマン・ケア科学専攻修了。博士(教育学)。兵庫教育大学講師。専門は、教育社会学、比較教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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