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内容説明
開発と文化をめぐる先行研究を理論的に整理したうえで、タンザニアの「貧困」地域リンディ州におけるフィールド調査によって両者の関係を多面的に分析。地元民衆の文化や開発過程参加が重視されない外発的な開発事業は失敗に終わり、民衆の主体性・内発性を重視することこそが社会開発の要件であると論じる。
目次
社会開発、文化、そして参加
第1部 タンザニアにおける開発と文化を再考する(「開発」概念の再検討と「文化」の役割;タンザニアにおける「文化」の創出とその多様性)
第2部 タンザニアにおける内発的な視点に基づく社会開発(タンザニアの諸政策にみる内発性と社会開発;開発と文化における民衆参加―リンディ州における人びとの多様な主体性の視点から)
タンザニアにおける内発的発展に向けて
著者等紹介
阪本公美子[サカモトクミコ]
宇都宮大学国際学部准教授。京都生まれ。東京外国語大学卒業、早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了、同大学院アジア太平洋研究科博士課程修了、博士(学術)。ユニセフ及びUNDPタンザニア事務所勤務、早稲田大学助手、宇都宮大学講師を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
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タンザニア南東部リンディ州における社会開発と地域文化の関係を理論面・実証面から論じる。トップダウン型の社会開発事業から民衆参加型への移行が議論の中心。その際に、文化を内発的な社会開発の土台と認識することの重要性を主張。民衆の内発的な参加と、異なるアクター(女性と男性、若者と年配者)間の対話も重要な要素。これらの主張は、現地でのフィールドワークの調査から導き出されている。社会開発に参加する多様なアクター間で、意思疎通の共通基盤をいかに作り出すかが課題のようだ。2025/02/26