内容説明
エビデンスを教育に取り入れることの内実を、政策/実践/研究の面から推進・批判派の両主張とともに検討。不確実さの含まれる教育という営みにおける判断のあり方を問い、多様な理解と評価に向けた新たな道標を示す。
目次
「エビデンスに基づく教育」という問題圏―科学思想史からその磁場を問う
第1部 教育政策・制度と「エビデンス」とのあいだ(教育政策においてエビデンスを「つかう」とはどういうことか;エビデンスを「つくる」ことと「つかう」こと;教育政策・制度の中で教師はどのように「エビデンス」に応答しているか)
第2部 教育実践と「エビデンス」とのあいだ(EBEを実践で語ろう;現象学的教育学を基盤とした教師教育における確信形成への省察の契機;エビデンスは幼児教育に何をもたらすのか)
第3部 教育研究と「エビデンス」とのあいだ(「エビデンス」は中立的か?―英米圏における批判的脳科学の射程;「エビデンス・ベース」時代の教育実践研究―ジョン・ハッティのVisible Learningをめぐる議論から;明治日本における教育研究―教育に関するエビデンス追究の起源を探る)
おわりに 「エビデンスに基づく教育」の展望―対話のプラットフォームをひらく