ガラスのなかの古代ローマ―三、四世紀工芸品の図像を読み解く

ガラスのなかの古代ローマ―三、四世紀工芸品の図像を読み解く

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 357,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784861101847
  • NDC分類 232
  • Cコード C0022

内容説明

ローマのカタコンベに副葬され、異教からキリスト教への変遷を映し出す金箔ガラス。貿易港や保養地として栄えたプテオリとバイアエのランドマークを描く景観カット付球状瓶。文献史料からは明らかにならない庶民の宗教、暮らし、願いを鮮やかに語りだすガラスの世界。

目次

第1部 古代ローマとガラス(ローマ人の生活とガラス;ガラス製造1―原料採取とガラス化までの工程;ガラス製造2―製品化の工程;ローマおよびプテオリにおけるガラス製造)
第2部 都市ローマと金箔ガラス―副葬品にみる帝政後期の都市ローマと初期キリスト教(金箔ガラス;金箔ガラスの多様な装飾主題;金箔ガラスの銘文―人名、定型句、モノグラム)
第3部 プテオリ、バイアエと景観カット付球状瓶―土産物にみる帝政後期の港湾都市と温泉保養地(景観カット付球状瓶;プテオリとバイアエ;景観カット付球状瓶にみるプテオリとバイアエ)
第4部 ガラスに描かれたローマ世界―ローマ・ガラスにみる装飾主題の「史料性」(四世紀ローマの殉教者崇敬「史料」としての金箔ガラス;四世紀プテオリ・バイアエのトポグラフィー「史料」としての景観カット付球状瓶)

著者等紹介

藤井慈子[フジイヤスコ]
ローマ時代に日用品として庶民の生活に浸透したガラスと、そのガラスに残された装飾一図像や銘文を研究テーマとする。とりわけ三~四世紀(帝政後期)のガラスには、庶民の願いや関心を映し出す興味深い装飾があり、記録を目的とした文献史料とは別の視点で、異教からキリスト教への過渡期にあたるローマ世界を切り取れると仮定し、注目している。広大なローマ帝国で製造されたガラスを研究するにあたり、ヨーロッパ各地(とりわけイタリアとクロアチア)で実見調査につとめ、世界各地の研究者との交流も深めている。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(史学)。2002~2005年日本学術振興会特別研究員、2005~2006年イタリア政府奨学生。国際ガラス史学会(AIHV)、日本ガラス工芸学会に所属。現在ローマ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さーもんマヨ

1
A-2015/06/15

Book shelf

0
金箔を使って表された人物像などがガラスとガラスの間に挟まれている「ゴールドサンドウィッチガラス」の図像がテーマ。もうひとつのテーマが「景観カット付球状瓶」で、器形は単純なのですが、胴部全体に町の景観をパノラマ的に彫って表現しており、何とも言えない、今でも思わず手にとってしまいそうなデザインのガラスです。ガラスそのものというよりはそこに金箔を使ったり、彫ったりして表現されたものから、古代の世界を読み解くという研究です。2011/06/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/588543
  • ご注意事項

最近チェックした商品