内容説明
カントと西田幾多郎の哲学を二つの核とした楕円構造を動力として、独創的体系を打ち立てた哲学者・高坂正顕。アカデミズム、ジャーナリズム、さらにはポリティックスな「場」においても存在感を示し、京都学派でも稀な影響力を発揮した哲学者を、「人」と「史料」と「哲学」から解き明かした、高坂正顕をテーマとした初の研究書。
目次
序章 高坂正顕と歴史哲学
第1章 歴史的世界と戦前的世界(歴史的世界の静的考察;歴史的世界の楕円構造と歴史的主体;京都学派と『歴史的世界』)
第2章 世界史の哲学と戦中的世界(世界史の哲学の当為的考察;民族の哲学と世界史的当為;歴史的象徴と歴史的形而上学)
第3章 続歴史的世界と戦後的世界(続歴史的世界の動的考察;三つの超越とその逆超越;歴史の相の下の人間革命)
著者等紹介
花澤哲文[ハナザワテツフミ]
1980年岡山県生まれ。現在、國學院大学大学院博士課程後期在籍。専攻は日本近現代文学・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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