内容説明
ソプラノ歌手小野光子は日本人初のモスクワ音楽院留学生。日本の楽壇に初めて系統的にロシア歌曲を紹介、東京芸術大学の教師としても多くの演奏家を育てる。本書は、恩師ニーナ・ドルリアクとその夫で20世紀最大のピアニスト リヒテルとの公私にわたる長年の交流、4回務めたチャイコフスキー・コンクールの審査員、3年間に180回のソヴェト・コンサート・ツアーの経験などを、ユニークな文章で回操したものである。
目次
第1章 ニーナ先生とリヒテル
第2章 モスクワ音楽院留学記(はじめの半年に(一九五六(昭和三一)年三月~八月)
残る四年の歳月の中で(一九五六(昭和三一)年九月~一九六〇(昭和三五)年七月))
第3章 私のソ連各地コンサート・ツアー(一九六五、六六、六七(昭和四〇、四一、四二)年)一八〇回の演奏会
第4章 リヒテルの来日コンサート
第5章 チャイコフスキー・コンクール声楽部門―記録と物語
著者等紹介
小野光子[オノテルコ]
1927年鎌倉で生まれ。1949年東京芸術大学を卒業したソプラノ歌手。父は築地小劇場等の左翼演劇運動に携わった小野宮吉、母は東京音楽学校を卒業し当時国際的活躍も期待されたソプラノ関鑑子、戦後「うたごえ運動」の指導者として著名。東西の冷戦時代に、母がレーニン平和賞を受賞したことも与って、モスクワ音楽院に留学、以来ロシヤ歌曲との長いつきあいが始まった。留学時代を終え、数年後さらにソ連国内を隈無くといっていいほど広範囲に180回の演奏旅行でまわっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 昭和上方笑芸史