内容説明
ベートヴェン第九の初演など、松江所長の寛容な管理運営のもとで花ひらいた俘虜の多彩な文化活動や生活、地元住民との交流、そして今日の日独交流にいたる歴史。著者の長年の研究にもとづいて明らかにする。
目次
第1章 「模範収容所バンドー」(「青島戦争」とドイツ兵の日本への収容;「ドイツ兵厚遇」の背景;坂東のドイツ兵の構成;「バンドー」を「模範収容所」にしたもの)
第2章 模範収容所長松江豊壽(松江所長の軌跡;松江を支えたもの―「敗者へのいたわり」)
第3章 松江所長の遺産の継承(解放と帰国;交流の復活;「戦没者慰霊」とのかかわり)
第4章 「板東」研究の現状と研究資料(研究の現状;研究資料)
著者等紹介
田村一郎[タムライチロウ]
1934年(昭和9年)北海道に生まれる。北海道大学文学部西洋哲学専攻科卒業、同大学文学研究科同専攻科修士課程・博士課程修了。函館工業高等専門学校、札幌商科大学(現札幌学院大学)、鳴門教育大学に勤務。1996年(平成8年)北海道大学博士(文学)取得。鳴門教育大学定年退職後、2001年(平成13年)より6年間鳴門市ドイツ館館長を務める。専攻、近世ドイツ哲学、ことにドイツ観念論。その他、第一次世界大戦時の日本でのドイツ兵俘虜についての研究も継続(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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