内容説明
日本の「近代建築」への道を拓き、環境や地域に思いを致した建築家の、思想や人格。「失われた建築」を通してレーモンドが切り開いた「日本のモダニズム」を読む。
目次
東京ローンテニスクラブのライト式
ライト風デザインの田中次郎邸
後藤新平邸と満州国大使館
東京女子大学寄宿舎西寮と東寮
東京女子大学旧体育館の解体
レーモンド自邸の先駆的モダニズム
アンドリュース・ジョージ商会の裏表
ポール・クローデル邸とゲニウス・ロキ
和風住宅設計へのレーモンドの意欲
シーベル・ヘグナー社倉庫とエリスマン邸〔ほか〕
著者等紹介
三沢浩[ミサワヒロシ]
1955年東京芸術大学建築科卒業後、レーモンド建築設計事務所勤務。1963年カリフォルニア大学バークレー校講師。1966年三沢浩研究室設立。1991年三沢建築研究所設立。主な作品平塚マリア教会。吉祥寺レンガ館モール。深大寺仲見世モール・水車館。柴又寅さん記念館。松代平和記念館(基本設計)。東京大空襲・戦災資料センター。上野中央通りシンボルロードなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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インテリ金ちゃん
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焼夷弾の落下、発火、効果研究のための爆撃実験用日本家屋「プレファブターゲット」の設計に参加。この研究により日本の20都市の人口の71%、1.200万人の住宅の消滅が確認された。2013/10/13
カンパネルラ
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失われてしまってちゃ、読んでて悔しいばっかりなんだけど、なかなか勉強になったし、なによりも戦時に帰国していたレーモンドの戦争協力に関しての問題に誤解があったことがわかった。もちろん、レーモンド寄りのエクスキューズのようにも読めるけど、日本が嫌いであるわけはないと感じさせた。ヴォーリーズに並ぶ大好きな建築家の話だった。2013/05/26