出版社内容情報
奈良の製墨業「古梅園」六世とされる玄々斎(号・松井元泰)が、子孫のために記した墨づくりに関する遺言書である。本書に掲載の原本は、奈良の製墨業「古梅園」六世とされる玄々斎(松井元泰)が、子孫のために記した墨づくりに関する遺言書である。
原文をページごとに、写真と翻刻を掲載。
全体の「解説」ページでは、玄々斎の墨づくりに対する思い、情熱、事績を紹介する。
江戸時代、墨は重要な文具であった。しかし、元泰以前の日本では古来の松煙墨(しょうえんぼく)づくりの技法が衰退し、油煙墨(ゆえんぼく)しか生産されていなかった。
墨の美を追求した当時の文化人たちは松煙墨を使用したがったが、日本製の松煙墨は手に入らなかったため、玄々斎は本場中国の墨を超える松煙墨をつくるという難題に立ち向う。
さらに、象の膠(にかわ)を使った墨づくりにも、幕臣を通じて極秘に挑戦―。
「モノづくり日本」の神髄がここに!
はじめに「玄々斎随筆」との出会い
『玄々斎随筆』 影印・翻刻
『玄々斎随筆』注
『玄々斎随筆』 解説
一、『玄々斎随筆』の史料的位置づけ
二、元泰の時代と墨―元泰を取り巻く時代的背景―
三、『随筆』に見る元泰の事績
四、『玄々斎随筆』執筆の意図―墨匠・松井元泰の遺言―
(追記)「象が死んで墨になった話」
『玄々斎随筆』 解説 注
(追記)「象が死んで墨になった話」 注
松井元泰(玄々斎)関係年表
あとがき
竹林 榮一[タケバヤシ エイイチ]
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内容説明
日本の墨づくりを飛躍的に発展させた墨職人の生の言葉が綴られた遺戒の書。
目次
はじめに 『玄々斎随筆』との出会い
『玄々斎随筆』影印・翻刻
『玄々斎随筆』解題
松井元泰(玄々斎)関係年表
著者等紹介
竹林榮一[タケバヤシエイイチ]
1941年岡山県に生まれる。1964年岡山大学法文学部史学科卒。元岡山県立博物館副館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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