内容説明
本書は維新期岡山藩の開明志士津田弘道の生涯を論述したものである。
目次
序
津田家家系と弘道の生い立ちと勉学
房総海岸防備と大坂警備
伝統武芸と西洋大砲の両刀遣い
探索周旋
朝藩体制のもとで
藩政改革を推進
日本最初の世界周遊
工部省鉱山寮出仕
判事
岡山藩の士族授産
津田弘道の学問思想と晩年の生活
著者等紹介
石田寛[イシダヒロシ]
大正8年3月岡山県赤磐郡(旧熊山町)に生まれる。昭和15年3月広島高等師範学校文科第三部乙卒業。17年9月京都帝国大学文学部史学科地理学専攻卒業、大学院入学。10月現役兵として中部第48部隊(歩兵第十連隊留守隊)入隊。19年8月兵科見習士官、陸軍中央通信調査部。20年1月陸軍少尉、9月召集解除。21年8月岡山県玉野中学校(旧制)教諭。22年3月岡山県第一高女(旧制)教諭。23年11月岡山師範学校教授。27年12月岡山大学助教授(教育学部)。37年2月ニュージーランドへ日本・ニュージーランド文化交流計画第一号として派遣され、39年4月まで在外。3月文学博士。41年11月広島大学助教授(文学部)、教授(同47年)。12月Ph.D.in Georgraphy(Auckland)。57年4月広島大学定年退職(名誉教授)。福山大学教授(平成元年学長補佐、同8年定年退職、特任教授、同14年客員教授)。平成9年5月岡山県文化財保護協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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人生ゴルディアス
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1830年代生まれ、岡山藩士。たまたま(?)西洋砲術を学んだことで世に出やすくなり、その人柄と能力によって維新政府では高級官僚にまでなった津田弘道の生涯。1850年代から晩年の1890年頃までが描かれるが、やはり幕末期の慌しさは凄まじい。岡山藩という、大藩だがいまいち歴史の主流ではないところから見る幕末・明治史はなかなか新鮮だった。ただ、いかんともしがたい明治時代のつまらなさw 日清・日露まではなにをやっていたのかすらよくわからない印象がある。大正は大正浪漫とかもてはやされているのに、格差がすごい。2013/06/04