内容説明
フライロッダーの釣りの第三段階とは、水辺を巡る旅のクォリティーを追求することである。もっと簡単にいえば、それは釣りの一日をどうのらりくらりと遊び暮らすか、ということだ。渓流は、冷たい澄んだ水がほとばしる神様の庭だ。フライロッダーとは、その神様の庭で遊ぶ者のことである。
目次
フライロッド=パスポート宣言
川からの贈り物(フライリール;フライロッド;フィッシング・ベスト ほか)
Rainbow on My Mind―我が心の虹
フライロッドと人生
歩いて、山へ、岩魚釣りに
テレストリアル賛歌
如何釣有終美(ユウシュウノビヲイカニツルカ)
著者等紹介
田渕義雄[タブチヨシオ]
1944年、東京生まれ。サステーナブル・ヘドニスト(持続的快楽主義者)を標榜する自然派作家。木工家、園芸家、フライロッダー。1984年に千曲川源流・金峰山川のほとりに居を移し、自給自足的田園生活を実践している
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感想・レビュー
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takeapple
11
田渕義雄さんがお亡くなりになっていたなんて。いつの日か金峰山川に行ったならフライロッドを振っている田渕さんに会えるだろうと思っていたのに果たせぬ夢になってしまった。東京で大学生していた頃BE-PALに連載されていた「山からの手紙」を目にしたのが最初だった。北関東の山奥に居を構えたのも、フライフィッシング始めたのも、薪ストーブ入れたのも、畑で僅かな作物作っているのも、たまに山を歩くのもみんな田渕さんのお陰だ。もう田渕義雄の新しいお話を読むことができないのか、考えてみれば私もあと数年で定年の年だもんな。合掌。2021/04/24
*takahiro✩
2
フライフィッシング再開を期して十数年ぶりに再読。子どもたちと一緒に夢中になっていたあの頃。子どもたちがみんな去った今、想い出すと涙が出そうになる。明日の天気予報は晴れ。目が遠くなって糸を結ぶのは苦労しそうだけど、竿は振れるだろうか…2016/06/03