内容説明
死は逆に生の限界を示す。老人の妄想はこの世のものを越えて、この世にないものへと向かう。そうすればそうするほど、死の瞬間を意識せざるを得ない。だが、まだ生きている。奇怪な夢が終るまでは。
目次
五歳の子には五歳の死生観
治人夏物・治人冬物―ある晩年の風景
グレゴールとグレーテ―カフカの倫理学
情熱の行方
ヂゞイ・テリブル―晩年を生きるスタイル
喜劇としての現実
戦争と方法的懐疑
困難な思考
中国の涙
人生という恐怖
私は思い出す
時代遅れの「花火」
無愛想とぶっきらぼう
漫才と社会主義
二つの文章
頭がかゆくなる話
なあんだ、そんなことか
「失われた十年」と人心の行方
著者等紹介
庭田茂吉[ニワタシゲヨシ]
現在、同志社大学文学部教授、博士(哲学・同志社大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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