内容説明
医療先進国ドイツでは温泉を「医療」として健康増進に役立てています。国が認定した「クアオルト」(健康保養地)には医師が常駐し、人々の病気の治療や日頃の健康管理のために活用しているのです。クアオルトで行われるのが「重炭酸温浴」療法です。この療法は手術はもちろん薬を使うこともなく、血流を改善することで免疫力・抵抗力・治癒力を高め、人を健康体へと変えていくのです。そもそも重炭酸温浴とはどのようなものか/他の温浴とは何が違うのか/なぜ身体に良いのか/温浴の仕方はどうするのか…etc.病気の成り立ちやメカニズムを研究する病理学の専門家が、健康増進の手段として重炭酸温浴の効能をわかりやすく解説します。
目次
1章 「たかがストレス」ではすまされない…免疫力を低下させ、あらゆる病気の原因に(たかがストレス、されどストレス;ストレスは心身の防衛反応 ほか)
2章 血管を広げ血流をよくして健康を取り戻す…一酸化窒素の血管拡張作用(交通事故より恐ろしい「血管事故」;自覚症状がないまま動脈硬化は進行する ほか)
3章 重炭酸温浴が身体にいい理由…重炭酸イオンが血管を拡張するメカニズム(「炭酸泉」を知っていますか?;医療行為として認知されているヨーロッパの温泉 ほか)
4章 重炭酸温浴がもたらすイオン効果…体温を高めて健康の土台をつくる(体温こそ健康のバロメーター;血流アップで循環器系の病気を予防する ほか)
病気にならない身体を入浴でつくる―「あとがき」にかえて
著者等紹介
斎藤一郎[サイトウイチロウ]
1954年東京生まれ。日本大学、東京医科歯科大学、徳島大学などを経て、鶴見大学教授、元附属病院長。日本抗加齢医学会理事。専門は外分泌腺の病態ならびに老化研究。日本のいくつかの歯学部、医学部や米国(スクリプス研究所)で自己免疫疾患の研究に長年従事し、数多くの論文、著書を発表。「日本病理学会学術研究賞」「日本シェーグレン症候群学会賞」などを受賞。テレビ出演、新聞・雑誌でも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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